高コスト体質の百貨店業を根本から変えていく--近鉄百貨店・飯田圭児社長

PB商品は時代に即した形で低価格志向が一つの流れになっているので、低価格商品やリーズナブルな商品を「グッドプライス」と銘打ち、春物などから一部手掛けている。本店の商品担当を中心にスタートしたが、これからはMD統括本部で拡大、各店にも展開を強化していく。

--10年2月期の業績予想をみると、売上高約3340億円に営業利益は9億円。売上高営業利益率は非常に低い水準だが、この程度なのか。

確かに営業利益率は低いが、現状ではこれぐらいしかとれない。本店の営業面積縮小で売上高も前期比2割減を想定している。さらに希望退職者124人を募集、係長以上の社員や役員の給料カットも行うが、それでも経費削減が十分にできていない。

宣伝費もMD統括本部を主体に、これまで各店がバラバラにやってきたものを一括管理する。お中元、お歳暮などシーズンごとに近鉄百貨店として何を打ち出すのか明確にしたうえで、各店一括で宣伝媒体をつくるなどして、宣伝費も圧縮していきたい。

売り上げ確保が厳しいなかで、これからもいろんな意味で管理コストを減らしていかないと収益的に厳しい。外商を含めて販売形態を見直していく。わが社はターミナル店や郊外店主体ということで、営業利益率はもともと低いほう。食品のシェアが低いことも関連しているが、できるだけ値引き販売を抑制する一方で、カード保有の顧客への戦略を違う形で考えていき、値引き販売などの方向性も変えていきたい

--同業他社も一様に売上高営業利益率が低いなかで、百貨店の構造改革は必至という声も日増しに強くなっている。

百貨店が抱える高コスト体質が問題だ。都心立地をやっていると家賃も高いし、人件費のウェートが高い。百貨店のマーチャンダイジングや商品構成は、過去、経済成長の過程に合わせてグレードが上のお客さんに合わせてやっていた。すなわち、高質化、高級化、ファッション化という切り口で商品を絞り込み、お客も絞り込んでいた。

ところが、もともと少ないターゲットで商売をしているなかで、経済が下降曲線に入っていくと扱う商品はなおさら非日常の商品が増える形になり、不要不急の品や高級品はますます売れなくなる。だから、百貨店業界は苦戦が続いているのだ。 

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