「ユニクロが暖冬で失速」に納得できない理由 僕たちは幻想にとらわれすぎてはいないか

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さらに、国内事業についても同じように分析してみた。ファーストリテイリングはカテゴリ定義を途中で変更していたり、営業利益ではなくセグメント利益になっていたりと、ややこしい。

しかし、それでもなお、明確な相関は見受けられない。

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うん、まあ、ということのようだから、気温はやはり一要因にすぎず、暖冬だけを業績悪化の悪者にしてしまうのは早計なのだろう。東洋経済オンラインも1月10日付で「ユニクロの失速は『暖冬』だけが原因ではない」という記事を配信しているように、実は値上げや海外事業の失速なども要因であり、会社側が強調する部分だけを鵜呑みにしてしまったら真実は読み解けない。

少なくとも日本のアパレル系企業で最大手のユニクロについては、暖冬と企業利益に明確な相関があると考えるのは、幻想にとらわれているようなものだ。

森さん、こういうことでよかったでしょうか。現場からは以上です。

坂口 孝則 未来調達研究所

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さかぐち・たかのり / Takanori Sakaguchi

大阪大学経済学部卒。電機メーカーや自動車メーカーで調達・購買業務に従事。調達・購買業務コンサルタント、研修講師、講演家。製品原価・コスト分野の分析が専門。代表的な著作に「調達・購買の教科書」「調達力・購買力の基礎を身につける本」(日刊工業新聞社)、「営業と詐欺のあいだ」(幻冬舎)等がある。最新著は「買い負ける日本」(幻冬舎)。

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