乱立する新興検定の舞台裏、漢検除けば、どの検定も青息吐息

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ここ数年、雨後のたけのこのように乱立しているのが、地域の歴史や文化、産業などを問う“ご当地検定”だ。どんな問題が出題されているか、ちょっと覗いてみよう。

第1問 五稜郭の設計者は誰か。
(1)広井勇(2)続豊治(3)武田斐三郎(4)ジュール・ブリュネ
第2問 千葉県の農業産出額の全国順位は? 
(1)第1位(2)第2位(3)第3位(4)第4位
第3問 古来より詩歌に詠まれた『御室桜』で有名な寺院は? 
(1)仁和寺(2)醍醐寺(3)勝持寺(4)常照皇寺
(出典・回答は3ページ)。

そもそも、ご当地検定の先駆けは、2003年に開始された「東京シティガイド検定」と、04年に始まった「京都・観光文化検定」。中でも京都検定が、第1回検定で9881人の受検者を集めたのを契機に、「観光客の誘致につながる」「ガイド育成のツールになる」と、商工会議所、観光協会などの主導の下、全国各地で独自の検定が次々と生まれた。ご当地検定のポータルサイト「御当地通」を運営する先端教育情報研究所の石黒基國副理事長によれば、「06年4月以降、1週間に一つ以上の割合で増えており、現在は約200の検定がある」という。

早くも休止の検定も“ご当地検定”の内情

ところが、その陰で休止に追い込まれている検定も少なくない。四国4県が共同で行っていた「四国観光検定」は3回で、大阪の茨木商工会議所が主催した「いばらき何でも知っとこ検定」は、わずか1年で休止に至った。

大きな要因は、受検者不足だ。休止に至らぬまでも、受検者集めに苦戦している検定は非常に多い。よく見られるのは、1回目は人が集まったが、2~3回目に受検者数が急減するパターン。日本屈指の受検者数を誇る京都検定ですら、今年の第5回検定の受検者数は6870人とピーク時の半分。他の検定では初回から数十人しか集まらないところも見受けられる。受検者数が少なければ存続は難しい。

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