SMAPの騒動は、なぜここまで大きくなったか 「大きな存在だった」と認識させた3つの理由

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現在テレビ界を席巻している2大司会者・有吉弘行さんとマツコ・デラックスさんを見ても、一般視聴者が「苦しくつらい時期を過ごした人を支持したくなる」のは明白。彼らの発言に耳を傾けやすいのも、何となく応援したくなるのも、「過去を乗り越えてきたから」という側面は大きく、だからこそ2人やSMAPの支持層は年齢性別を追わず幅広いのではないでしょうか。

大物との共演で身に付けた魅力

多くの人が「SMAPは思っていた以上に大きな存在だった」と感じた3つ目の理由は、心理学の同伴者効果。これは「一緒にいる人の魅力が、自分にも備わっているように見える」という心理法則であり、「賢い人と一緒にいると賢そうに見られる」「美人と話している男性はモテそうに見える」などの例があります。

この点でSMAPのメンバーは、日本屈指の存在。芸人ならタモリさんや明石家さんまさんから勢いのある若手・中堅まで、アーティストなら北島三郎さんや矢沢永吉さんからマイケル・ジャクソンさんやレディー・ガガさんまで、俳優なら高倉健さんや吉永小百合さんからトム・クルーズさんやブラッド・ピットさんなどとの共演歴があります。

それは芸能界にとどまらず、アスリートなら長嶋茂雄さんや三浦知良さんからウサイン・ボルトさんやベッカムさんまで、政治家なら小泉純一郎さんや安倍晋三さんからゴルバチョフさんまで。これほど各界の大物と対峙してきたグループはSMAP以外にはいません。

SMAPのメンバーも若いころは、各界の大物と共演することで、「同じような大物になりうる存在」というイメージで見られているだけでした。しかし、20数年間に渡ってそれを繰り返した彼らは、「大物たちから魅力を吸収した芸能界トップの大物」になっていたのです。「類は友を呼ぶ」ということわざがあるように、今後もSMAPのもとには大物が集まるでしょうし、それが続く限り彼らの魅力が失われることはありません。

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