ベッキーの不倫騒動が映したLINEのリスク 「便利」の裏側には常に「危険」が潜んでいる

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不倫報道を受 けて会見で何度も何度も深々と頭を下げるベッキー=2016年1月6日(写真:日刊スポーツ新聞社)

2016年早々に世間の大きな話題を集めた人気女性タレントのベッキーさんと、人気音楽グループ「ゲスの極み乙女。」川谷絵音さんの不倫疑惑。1月7日発売号のスクープで口火を切った週刊文春が、14日発売号でも続報を放ったことで新たな情報も飛び出し、騒動はまだ収まる気配を見せていません。

一連の騒動において不倫疑惑そのもの以外で関心を集めたことの一つが、ベッキーさんと川谷さんの間で交わされたLINEのやり取りが週刊文春に掲載されたことでしょう。それも本来は当事者のスマホにしか映し出されないはずのトーク画面の写真データが、そのまま流出したとみられることに驚いた人は少なくないはずです。

週刊文春がベッキーさんと川谷さんのLINEトーク画面を掲載するにあたっては法的な問題をクリアするため、編集部員のスマホで再現した可能性もありますが、その場合でも字句のやりとりは、実際と同一のはずです。ベッキーさんが早々に会見を開かざるを得ない状況に追い込まれたのが、それを物語っています。

流出元は川谷氏に近しい人物か

第三者のなりすましや捏造の可能性は、今回考えられません。リークはさらに第三者の手によるものかもしれませんが、おおもとの流出元として考えられるのは川谷さんの身近で、彼のスマホに直接触れることのできた人物とみられます。

LINEといえば日本国内で5800万人のユーザーを抱える巨大サービス。若い世代の間ではスマホを持っている人はかなりの割合でLINEを使っています。親しい関係にある人とのやり取りほど、感情を模したスタンプを使ったり、当事者だけにしかわからない言葉を用いたりなど、ストレートな表現になりがちです。

不倫や浮気などの後ろめたい関係のやり取りは言うに及ばず、たとえば知人と特定の人物や組織についての愚痴や批判をやり取りする場面もあるかもしれません。当事者間のコミュニケーションにとどまっているうちは、特に問題にはならないかもしれませんが、こうした心を許した人との秘密めいたコミュニケーションが、動かぬ証拠となってそのまま外部に流出することがありえるなら、内容次第ではベッキーさんの不倫騒動は誰にとっても対岸の火事ではなく、個人的、社会的にダメージを受けるリスクがあるといえます。

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