ベッキーの不倫騒動が映したLINEのリスク 「便利」の裏側には常に「危険」が潜んでいる

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恋人、友人、家族、グループなどの間で、お互いの居場所を簡単に共有できるのが特徴です。例えばグループでレジャー施設やショッピングセンターに出掛けたときに、一時的に別行動を取ってもお互いの居場所を地図で確認してスムーズに合流できたり、子どもや高齢者に持たせて見守りケータイとしても利用できたりします。恋人や友人との待ち合わせ場所でなかなか相手が見つからないときに使うのも便利でしょう。

これも本来はとても便利なアプリですが、使い終わって位置情報をオフにしなかったり、タイマー設定(限られた時間のみ情報を共有する)を忘れたりしたときに、その後も自分の居場所が特定の相手にわかったままになる、ということが起きます。

便利な道具ほど悪用できてしまう

これも第三者に別の意思を持って使われてしまうと、思わぬトラブルになるかもしれません。使い方次第では、「ロケハラ」の道具になります。ロケハラとは、ロケーションハラスメントの略語です。GPSの精度が上がったことで、それを利用し居場所を突き止め、ストーカーなどの嫌がらせをすることをいいます。スマホが一般的になった今、誰にも身近に起こりうる問題になりました。

料理や工芸などに使えば便利な刃物も、時として人を傷つけたり、殺めたりする凶器になります。同じく本来はタバコを吸ったり、ロウソクに火をつけたりするためのマッチも、悪意を持って使えば放火という許されない犯罪になります。便利な道具も使い方次第では悪用できてしまう。人とのコミュニケーションを以前にも増して便利にしたLINEにおいても、同じことがいえます。利便性と危険性は表と裏の関係にあるのです。

思わぬトラブルに巻き込まれないためには、スマホやLINE自体にパスワードでロックをかけて見られないようにしておくのが望ましいでしょう。ただ、意外とパスワードも身近な人には指の動きや共有する情報を基に推察されるかもしれないことや、置きっ放しにしているスマホを見ようとする人の衝動があることなどを、知っておいて損はありません。

田淵 義朗 ソーシャルメディアリスク研究所代表、マイナンバー総合研究所代表

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たぶち よしろう / Yoshiro Tabuchi

神戸市出身、中央大学法学部卒業。情報セキュリティコンサルタント。宝島社(JICC)に勤務後、独立。主に個人情報とプライバシー、マイナンバー、情報漏えい問題を中心に執筆、講演等幅広く手がけている。マイナンバー総合研究所代表としては、現在、士業(会計士、税理士、社労士)対象に、無料ガイダンスを毎週土曜日実施中。http://www.mylab.com

ソーシャルメディアリスク研究所では、「不幸な人と企業を出さない」ことをミッションに、ソーシャルメディアトレーニング、コンプライアンス研修を行う。ロックバンドUNISON SQUARE GARDENの田淵智也は息子。 https://www.facebook.com/ytabuchi

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