41 ほかに雪見の名所は不忍池、湯島、道灌山、飛鳥山、愛宕山など。隅田川には雪が降ると雪見船が繰り出された
42 雪の結晶は基本的に六角形。六角柱を基本とした結晶構造をもつ六方晶系と呼ばれる結晶の仲間である
43 雪の結晶には、針状、角柱状、板状(角板状・樹枝状)などの種類がある
44 雪を観察して、その形状を描写した最も古い記録は、1550年頃のスウェーデンの大僧正マグヌスによるもの。三日月や星のような形のスケッチが残っている
45 1600年代には顕微鏡が発明され、雪の観察精度が飛躍的に向上した
46 1610年頃、雪の結晶が六角形であることを最初に記録に残したのはドイツの天文学者ケプラー
47 1630年頃にはデカルトが雪の結晶のスケッチを発表
48 1681年には宗教家であり数学者であるロセッティが60個の雪の結晶を5種類に分類
49 1855年には英国の気象学者グレイシャーが151個の結晶のスケッチを残し、顕微鏡写真の登場以前のものとしては最も精巧なものとして知られる
50 1931年には米国のベントレーが雪の結晶の写真集『Snow Crystals』を出版
江戸時代には雪華模様が流行
51 日本でも平安時代に雪が「六花(むつのはな)」と呼ばれ、その結晶が六方対称であることが知られていた
52 1832年には下総古河の城主・土井利位が86個の雪の結晶の観察図『雪華図説』を著している
53 江戸時代には雪の結晶をモチーフにした雪華模様が流行。着物の柄や工芸品の意匠に使用された
54 1837年~1841年には鈴木牧之が江戸後期における越後の雪国の暮らしを記した『北越雪譜』を出版
55 1936年には北大の中谷宇吉郎博士が、世界で初めて雪の結晶を実験室で人工的に作ることに成功
56 世界初の人工雪の結晶の核として用いられたのはウサギの毛だった
57 中谷博士は、雪の結晶の様々な形を分類し、それぞれができる気象条件(温度と過飽和度)を明らかにした
58 比較的温度の高い-5℃付近では針状、-12℃~-16℃で樹枝が成長し、-22℃以下では六角柱の結晶となる
59 同じ温度でも水蒸気が多いほど複雑な形の結晶となる
60 雪の結晶はそれが成長した雲の状態を物語ることから、中谷博士は「雪は天からの手紙」という言葉を残した
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