鉛筆が1本あれば、素敵な笑顔を生み出せる SMAP会見で改めて感じた「笑顔」のパワー

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たとえば、カリフォルニア大学バークレー校の実験では、デュシエンヌスマイルを見せる女性はより成功し、結婚し、人生に満足しているという結果が出た。目元のほほの筋肉を動かすことで、脳に刺激信号を送られ、幸せな気分になれるといい、同校のデータでは、デュシエンヌスマイルをした人の95%がかなりの幸福感を覚えたという。

「鉛筆一本」で笑顔づくり

(写真:Yayimages / PIXTA)

つまり、たとえ気分が落ち込んでいたとしても、頬を引き上げて「ニセの笑顔」を作れば、ひと時でも幸せな気分になれる可能性が高い、ということだ。この「最高のニセ笑顔」を作る簡単な方法がある。鉛筆一本を上下の歯ではさむことだ。唇で挟もうとすると逆に、怒ったような顔になるので要注意。

このように、たとえ「ニセ」でも、幸せであるフリ、自信があるフリをするだけで、幸せを感じたり、自信が出てくる「フリ」効果は、笑顔だけではなく、姿勢や声でも、発揮される。ちゃんと背筋を伸ばし、堂々とふるまう「フリ」をするだけで、自信が生まれる、楽しそうな「フリ」をした自分の声を聞くだけで、楽しい気分になってくる。英語の表現でよく使われるのが、“Fake it till you make it”。「うまくいくまで、うまくいっているふりをしろ」と言った意味で、自信がなくても自信があるフリをしていれば、自信が生まれてくる、ということだ。

実はコミュニケーション、このfake、つまり「フリ」をするのが実は重要。見よう見まねでも自分の理想とする「カタチ」を真似て、その型にはまる自分を目指して、練習していくことで、うまくなっていくものだ。要は「自己暗示」だったり、「心の持ちよう」だったりする。

ということで、今回の黄金律は「ニセ」でもいいから、試してほしい3つの元気になる「フリ」テクをご紹介。

① 口元×目元を動かし、とびっきりの笑顔を見せる「フリ」
② 背筋を伸ばし、胸をはり、自分を大きく見せる「フリ」
③ 声のトーンをあえて元気にして話す「フリ」

 

どうだろう。ちょっぴり、自己肯定感がアップした気がしないだろうか?「本当の自信がついてこそ、コミュ力は上がる」のではない。それを待っていては、なかなかコミュ力は上達しない。まずは「カタチ」から入って、自信のあるフリをしてみる→コミュ力がアップする→自信がつく。実はこの順番の方が効率的。だから、大いに「カタチ」にこだわればいいし、「ニセ」の笑顔だってコミュ力上達の大事な一歩なのだ。

「単なる笑顔であっても、私たちには想像できない可能性がある」とマザーテレサは言ったが、まさに、「たかが笑顔」、「されど笑顔」。「ニセの笑顔」さえ浮かべることもできなかった、国民的アイドルグループの心中を察すると、いまだ胸が痛くなる。

岡本 純子 コミュニケーション戦略研究家・コミュ力伝道師

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おかもと じゅんこ / Junko Okamoto

「伝説の家庭教師」と呼ばれるエグゼクティブ・スピーチコーチ&コミュニケーション・ストラテジスト。株式会社グローコム代表取締役社長。早稲田大学政経学部卒業。英ケンブリッジ大学国際関係学修士。米MIT比較メディア学元客員研究員。日本を代表する大企業や外資系のリーダー、官僚・政治家など、「トップエリートを対象としたプレゼン・スピーチ等のプライベートコーチング」に携わる。その「劇的な話し方の改善ぶり」と実績から「伝説の家庭教師」と呼ばれる。2022年、次世代リーダーのコミュ力養成を目的とした「世界最高の話し方の学校」を開校。その飛躍的な効果が話題を呼び、早くも「行列のできる学校」となっている。

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