東大からハーバードへ渡った18歳の「本音」 世界基準で通用するには何が必要なのか?

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ーーもともと海外の大学進学を考えていたのですか。

当初は日本の大学に行こうと思っていました。出身高校からの進学者が多いため、漠然と「東大を受験するんだ」という考えでした。

気持ちが変わったきっかけは2つあります。ひとつは高校1年生の秋に参加した模擬国連です。論理的で議論がとても上手い先輩とコンビを組んだおかげで、全国大会で最優秀賞を受けました。その結果、高2の春にニューヨークの国連本部で催された国際大会に参加できました。同大会でも運よく優秀賞を受けました。

その時に自分のなかで何かが変わりました。「世界から集まった同世代の人たちとも、どうにか渡り合っていけるのでは」と。遠い存在であった海外が身近に感じられた瞬間でした。

もうひとつはハーバードに進学した高校の先輩の影響です。その先輩から「高島は海外の大学に進んだ方がいいよ」って声をかけられたんです。理由はいまだに分からないんですけどね(笑)。

その誘いにまんまと乗せられて、「じゃあ一度大学を見てみるか」と、高2の終わりにハーバードに来ました。その時に海外の大学が身近になったというか。海外大が自分の進学先のひとつとして考えられるようになりました。

勉強以外の部分がすごすぎる

ーー実際に訪れてみて印象は変わりましたか。

特に感じたのは「みんな本当に勉強しているな」という点でした。やはり授業が大変な分、勉強しなきゃついていけない。

でも勉強だけじゃないんです。勉強以外も頑張っている。起業であったり、団体活動、音楽や演劇であったり、スポーツであったりと。教室外での充実した活動も、大学生活の一部なんだなと。

その時に聞いたひと言が今も記憶に残っています。「ハーバード生をハーバード生たらしめているものは、教室の外での活動である」。

僕も当時から、ラグビーや生徒会、模擬国連、ディベートなど課外活動に力を入れていました。同じように両立させて、新しいことに挑んで、輝いている大学生がいた。刺激を受けましたね。

実際に今もラグビー、ハーバードの学生新聞のカメラマン、HPAIR(Harvard Project for Asian and International Relations 、ハーバード生とアジアの大学生をつなぐ団体)、模擬国連、HCJI(Harvard College Japan Initiative、日本とハーバードの懸け橋となり、ハーバードの知日派を増やす団体)など、ハーバードだけで7つの活動に携わっています。

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