東大からハーバードへ渡った18歳の「本音」

世界基準で通用するには何が必要なのか?

「大学で何を勉強したいのか」と考えた時に、幼いころに患った喘息の辛い思い出がよみがえりました。自分の喘息について考えた末に自然とたどり着いたのが、「環境政策」という分野です。政策という文系分野、環境という理系分野の両方を深く勉強するには、文系、理系を問わず幅広く学べるアメリカの大学の方が適していると考えました。

ハーバードでは、早くて2年生の秋学期に専攻を決めればいい。一度決めてもまた変えられる。その点も魅力でした。

居心地のよさを取るならハーバードより東大だったと思います。灘高校(神戸市)に通っていたので、先輩や同級生に中高時代からの友だちも多かったからです。ハーバードだと日本人の同級生が1人しかいませんし、文化の違う海外です。でも、厳しい環境を求め、あえてハーバードを選びました。

ハーバードには、とことん教えてくれる人たちがいる

ーー実際に東大からハーバードに来てみて、日米の大学の違いは感じますか。

ハーバードでの数学のノート。高島さんは中高時代から、同級生の間で『ノートの神様』として有名だった

教授の授業に対するモチベーションが違うなと感じました。ハーバードの教授は熱心だし、学生を惹きつけようと真剣に考えている。

例えば先日のコンピューターサイエンスの授業でこんなことがありました。コンピューターの理論を理解させるために、分厚い電話帳を教授が持ってきて目の前でビリビリ破る。それを生徒にもやらせるんです。テレビの番組みたいで正直、ビックリしました。視覚に訴えて、興味を持たせ理解させようと工夫している。

より詳しい内容を教授に聞きたければ、オフィスアワー(あらかじめ決められた面会時間)に気軽に会いに行ける。とてもオープンです。「研究と並び、教育は大切な仕事のひとつ」と教授が位置づけていますね。

授業の内容を理解させようと宿題も多く出ます。疑問があればティーチングフェロー(授業の補助役。主に大学院生が務める)が開く質問時間に訪れればいい。コンピューターサイエンスは人気の授業なので月から木まで質問時間が設けられています。ティーチングフェローも50人ほどいます。

自分が分からなければ、とことん聞けるし答えてくれる人がいる。学生へのサポートが充実していますね。

一方の東大は数百人も入る大教室で、教授が一方的に授業プリントを棒読みするだけという講義もありました。学生を楽しませようとする工夫はあまり感じられず、正直がっかりした点もありました。

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