和服を否定?アカデミーヒルズの対応に波紋 履物の「一律禁止規約」を設けているワケ
東京都港区の六本木ヒルズにある「アカデミーヒルズ」の会員制ライブラリーで、着物の履物をめぐってトラブルが起きた。
和服姿の男性が12月下旬、草履の一種である「雪駄(せった)」を履いて、施設に入ろうとしたところ、注意されたのだという。男性が疑問に思って利用規約を確認すると、ドレスコードの欄に「雪駄・下駄の着用はお断りしております」と書かれていた――。
「和装は草履や雪駄が正装であり、それを禁止することは和服を禁止することと同じだ」。そう考えた男性がアカデミーヒルズに再び出向き、禁止の理由をたずねると、「和装の履物は、留め具がついておらず、足の裏が履物から離れるので音がする」という返答だった。
「では、着物に革靴やスニーカーを履いてくればいいのか」と聞くと、職員は「そういうことです。別にお持ちいただいて履き替えても構いません」と話したという。
フェイスブック投稿で大きな反響に
「着物が好きで、毎日着物を着ている」という男性は、このようなアカデミーヒルズの対応に納得できなかった。そこで1月5日、「着物が否定されました。悔しいです」という言葉で始まる文章をフェイスブックに投稿し、事の顛末を記した。
その投稿は大きな反響を呼び、いいねが4000件以上、シェアが2000以上に達した。コメントも200件以上投稿されているが、その多くは、「規則で和装の履物を一律に禁止するのはおかしいのではないか」という男性の主張に共感するものだ。
男性は、弁護士ドットコムニュースの取材に対して、メールで回答。「予想以上に反響があって驚いています。シェアやイイねの数もそうですが、有名な著名人にもシェアしていただいて、さらに拡散し、たくさんの方から自分の投稿に対しての意見をいただけたのは貴重でした」と、反響の大きさに驚きを隠さない。