部下を生かさず殺さず育てる「外資系の知恵」 ノウハウはむしろ教えるほうが得になる?

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さてはて、部下が仕事ができないと感じるときは、自分の期待どおりに動いてくれないときです。自分の期待どおりに動いてくれないということはつまりは、部下の提供してくる仕事が「上司の品質レベル」にたどりついていないということを意味します。

上司の「品質レベル」を部下が理解しているか?

ここでいう品質レベルというのは、

・情報伝達(コミュニケーションの方法)
・情報収集
・実務の速度
・結果のアウトプット方法

といった仕事の始まりから終わりまでを指します。

この品質管理のレベルは人によってさまざまです。

「細部に美が宿る」と考えているタイプでしたら、めっちゃ精度の高い仕事を要求してくるでしょうし、「まいっか」といった大ざっぱなタイプだと、そんなには完成度の高い結果を求めてこないかもしれません。

部下に好かれるのは、後者のタイプの上司ですが、このタイプの上司が出世するのを私はあまり見たことがありません……。

この上司の品質レベルを部下が理解しないと、指示した内容と部下が出してくる結果にギャップが生じてしまいます。このギャップを埋めることに部下を育てるカギが隠れています。

自分の期待はどのぐらいなのか、どのように情報収集をして、実務をこなしていくのか、といった自分のノウハウを教えてあげるのです。

何? そんなものは「自分で考えろ」?

そう言いたいお気持ちわかります。しかし必要なのは包み込むような母の愛です。

大体の人は、教えることを面倒くさがるか(みんな忙しいですからね!)、自分の仕事を守るために、自分の知識を教えたりしません。しかしながら、不思議なことに教えれば教えるほど部下は感謝してくれます。

私も、懇切丁寧に教えてくれた上司については今でも感謝しておりますが、まったく教えてくれず、小馬鹿にし続けた上司のことを今でも恨んでおります。

具体的にはLinkdInでその後の動向を探ったりしてるのですが、これはまったく役に立たないですし、エネルギーの無駄なのでおすすめしません。

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