サウスウエスト航空の神対応はこう生まれた ソーシャル担当部門を組織の「ハブ」化

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ミッドキフ氏によると、このリスニングセンターも、さまざまな部署間のハブとして日常的に機能しているという。そのため、組織としてどう機能しているか、ほかの部署をどのように支援できるのかを知るため、人事部門や営業部門、そしてオペレーション部門やIT部門などから視察が訪れる。ソーシャルメディアやソーシャルリスニングは、単にブランドコミュニケーション機能だけではなく、企業内すべての部署の利益のために存在するのだ。

重要性が増すソーシャル

ソーシャルメディアのアナリティクスやビッグデータを扱うクリムゾン・ヘキサゴン(Crimson Hexagon)がリリースした、航空業界のソーシャルメディアの存在感に関する報告書によれば、他業種以上に航空業界のソーシャルメディアは重要性が増しているという。フライトに関する悪評があまりにも蔓延しているからだ。

なお、サウスウエストだけを対象としたネガティブな発言は40%を切っているが、エアライン全体での平均は47%となる。もっともネガティブなTweetがされているのはアメリカンエアラインで、約55%だったという。

最近、サウスウエストでは、ブランド企業がTwitterのフォロワー分析や潜在フォロワーの開拓を行えるプラットフォーム「ソーシャルランク(SocialRank)」を採用。Twitterでアクティブな同社のフォロワーを見つけ、コンサートへの参加機会を提供したり、セレブと交流をもてる企画をプレゼントしている。

「こうした企画を考えるのは大変難しいが、これが当たれば、売り上げに結びつくだろう」とミッドキフ氏。

ユーザーを惹きつけること

また、ソーシャルビジネス部門は、リスニングセンター以外にソーシャルカスタマーケア部門も創設。このチームは、オペレーション部門で業務についてのコンテンツを作成するコミュニティマネジメントチームと協働している。

「ソーシャルビジネス」というコンセプトについて、作家のシェリル・バージェス氏はメディアやコミュニケーションをもとにビジネスを創造する術だと定義した。合わせて、組織の中心にソーシャル担当部署を位置付けて成功している社としてアドビ(Adobe)やシスコ(Cisco)などを挙げている。

プラットフォームに関しては、FacebookやTwitterやインスタグラムに力を注いでいると、ミッドキフ氏は語る。また、Twitterのライブ配信サービス、Periscope(ペリスコープ)にも注目しているという。たとえば、エアラインの荷物係や誘導エージェントたちの1日を体験できるサービスを提供できるかもしれない。さらにSnapchat(スナップチャット)やMedium(ミディアム)も忘れてはいない。

「もちろん、もっとも重要なのはそれらを運用するヒューマンリソースだ」とミッデッギフ氏。「活用できるソーシャルプラットフォームはリソースの3倍もある。だからこそ、プラットフォームの運用をいくつはじめても、ユーザーをしっかり惹きつけることに成功しなくては、まったく意味がない」と、ソーシャルメディア活用への期待とリスクを見据えている。

Shareen Pathak(原文 / 訳:南如水)

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