サウスウエスト航空の神対応はこう生まれた ソーシャル担当部門を組織の「ハブ」化

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この取り組みは、崩壊する可能性もあったサウスウエスト航空ブランドの危機的な状況を救い、逆に賞賛された。怪我の功名ともいえる同社のソーシャル対応は、多くの利用者から感謝され、結果的にTwitter上には同社に対するポジティブな投稿が寄せられたのだ。

#airportnightmare @SouthwestAir エアラインのテクノロジー障害の影響が拡大している。辛さは増すばかりだったけど、従業員はとてもいい人たちだったわ。サウスウエストを愛してる。

組織内の「ハブ」と位置づけ

サウスウエスト航空が、30人で構成されたソーシャルビジネス部門を新設したのは、2014年のこと。同社のすべての部署をまたぐ、運営全般に携わる部署と位置づけられた。人事部やロジスティックス部、オペレーション部などの部署とも連携しているのだ。

通常、企業のソーシャルメディア担当は、マーケティング部門やコミュニケーション部門と紐付けられる。カスタマーの声に耳を傾け、問題の解決に寄与させる必要があるからだ。

しかし、サウスウエスト航空のソーシャルビジネス部門は、組織内の「ハブ」となり、すべての部門と繋がっていると、ソーシャルビジネス戦略シニアアドバイザーのカーティス・ミッドキフ氏は説明する。人事部門とのユニークな関係が、その一例だ。求人だけでなく従業員の擁護、社内環境整備やカスタマー対応など、あらゆるタスクをソーシャル面で支援する。

新規顧客の開拓も実施

また、同社ではソーシャルビジネス部門の発足直後に、カスタマーケアとそのほかの仕事を担うリスニングセンターを設置。 2014年10月17日、Transfarency(トランスフェアレンシー:Transparency[透明性]とFare[料金]をかけた造語)というキャンペーンの一環として、#FeesDontFly(サーチャージ料は取りません)というイベントを実施した。

この日、荷物受け取りカウンターで、ほかのエアライン利用者にインタビューを行い、サウスウエストのサービスの優位性について説明。その乗客が、ほかのエアラインに払ったサーチャージ料を相殺し、次のフライト利用にサウスウエストを選んでもらうため、ギフトカードや無料チケットを提供するマーケティングキャンペーンであった。

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