
98年からパソコン禁止。IT断食の「元祖」
サントリーなどの有名企業でも近年、「IT断食」が広がっている。勤務中にパソコンに触るのを一定時間あえて禁止し、職場の対話や、得意先への訪問活動をうながすのがその目的だ。
そのIT断食の「元祖」上場企業といえば、岐阜県にある電気・設備資材メーカーの未来工業。同社では、1998年から営業職にはひとり1台のパソコン利用を禁止している。自分のデスクに自分用のパソコンはない。もちろん、社用携帯電話の配布もない。
にもかかわらず、「パソコンがないと、今どき仕事にならない」はずの世の中で、当時も今も、売上高を順調に伸ばし続け、この30年間、赤字決算はなく、経常利益率の平均も10%を上回っている。
「IT断食」は創業者である故・山田昭男氏の方針だった。しかし、なぜ営業職にはひとり1台のパソコン利用を禁止するなど、そこまで徹底するのだろうか。
そして、未来工業の営業マンは、どんな仕事のやり方で、ITを駆使するライバル他社の営業マンを抑え、対前年度比の売り上げを伸ばし続けているのだろうか?
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