恐怖心からアメリカ人がトランプを選ぶ悪夢 あと1回、テロが起こったら何が起きるか

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米大統領選の共和党候補のトランプ氏は、人々の恐怖心を煽ることで人気を得ようとしている(写真:ロイター/Mark Kauzlarich)

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政治的な危機は複合的な要因によって引き起こされる。カリスマ性を備えていても強欲で傲慢なリーダーが出たり、人々が恐怖心を抱いたときなどだ。命の危機に直面すると、人々はときに扇動され、集団で暴力さえ働いてしまう。

ヒトラーの時代はまさにそうした時期だった。彼はカリスマ性こそあったが傲慢かつ強欲で、当時、アーリア人とユダヤ人は、まさに生死を懸けて戦っていた。

米大統領選の共和党候補であるトランプ氏やフランス極右党首のルペン氏など、現在も扇動的な政治家はいる。彼らは独裁主義ではなく大量殺戮も手掛けていないため、ヒトラーと通じるわけではない。しかし恐怖心で大衆を扇動しているのは確かだ。

恐怖心をあおるトランプ氏ら

たとえばトランプ氏は裕福さをひけらかし、強欲さを印象づけている。型破りな傲慢さで奇妙なカリスマ性をまとうことにも成功した。彼はこう宣言した。中国やロシア、「イスラム国(IS)」、その他あらゆる国に対し米国の強さを知らしめる。シリア難民は受け入れない──。また難民の中にテロリストが紛れ込んでいるかもしれないと警鐘も鳴らしている。

トランプ氏と同様、米大統領選のほかの共和党候補も、難民問題で人々の恐怖心をあおっている。より穏健といわれるジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事でさえ、キリスト教徒以外の難民の入国は認められないとまで言い切った。

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