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詐欺同様の買収案件まで手がけるM&A仲介の真実 ルシアンHD事件で問われる仲介会社の倫理観

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大半の社員が雲隠れするルシアンホールディングスの活動拠点(茨城県土浦市)。
大半の役員が雲隠れするルシアンホールディングスの活動拠点(茨城県土浦市)。同社はM&A仲介会社を通じて買収した会社の現預金を吸い上げる一方、債務逃れに走る詐欺行為を繰り返していた(記者撮影)

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 「そういえば昨日これが届いたんです」。

7月4日、茨城県土浦市にある7階建てのビル。このフロアの1つを貸し切るルシアンホールディングス(HD)という会社のF氏(30)が東洋経済の取材に答え、1通の書類を見せてくれた。詳細は後述するが、F氏もルシアンHD幹部にだまされた1人である。

「資本提携に関するご面談の依頼」――。この表題で始まるこの書類には、クライアント企業の要望に「貴社の事業領域が正に合致している」として、M&Aを勧誘する内容が記されている。送り主は、M&A仲介大手のM&A総合研究所。親会社のM&A総研HDは、東証プライム市場に上場している。

問題は書類を受け取ったルシアンHDが、この約2年間で40件近い詐欺同様のM&Aを繰り返している会社であるということだ。

詐欺の手口で約40社を次々買収

東京都千代田区に本店を置くルシアンHDは2021年11月に設立された。登記簿に記されている事業内容は、建設業や旅行業、コンサルタント業など35事業と不自然なほど多い。それもそのはず。ルシアンHDはM&Aによって数多くの会社・事業を買収し、買収先の現預金を吸い上げたうえで行方をくらます詐欺グループだからだ。

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