
愛知県春日井市にあるジョイワーク本社。複数の営業用トラックが停められていた(記者撮影)
「この度、突然営業を停止し破産申請に至りますことを、お取引様の皆様にはたいへんなご迷惑をおかけすることになりましたことを深くお詫び申し上げます」――。
5月末、山形県南陽市の老舗製麺会社である石黒製麵は取引先企業に対し、営業停止と破産申請に至ったことを知らせる文書を送付した。
「元祖やまいも蕎麦」などの乾麺を中心に販売し、南陽市のふるさと納税で返礼品も扱ってきた。かつては売上高11.5億円をほこる時期もあったが、近年は2億円台半ばまで縮小。負債総額は約1億6000万円に上ると見込まれ、6月17日には山形地裁米沢支部より破産手続きの開始決定を受けている。
直接の原因はM&Aトラブル
業績悪化の末の突然の破産。しかし、破産の原因はそれだけではなかった。取引先に送った冒頭の文書には、昨年同社を買収し親会社となっていた愛知県の運送会社ジョイワークとの間で起きたトラブルと、それに対する旧オーナーの悲痛な心境がつづられていた。
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