M&Aに「失敗する企業」「成功する企業」の決定差 買収におけるもっとも重要なことは何か
M&Aの目的が明確なのは当たり前
M&Aは社内外のステークホルダー(利害関係者)に大きな影響を与える「戦略ツール」だ。成功すれば、自力ではできなかったことが瞬時に達成できるかもしれない。逆に、残念ながら失敗してしまった場合には、会社も従業員も大きな痛手を負うことになる。まさにハイリスクハイリターンな手法といえる。
では、そのようなハイリスクハイリターンなM&Aを成功させるために必要なことは何か?
この問いに答えを出すためには、そもそも、“成功”とは何か?をはっきり定義することが必要だ。ここでは、「当初設定していたM&Aの目的を達成できること」としよう。
そう言うと、「M&Aを成功させるために必要なことは、M&Aの目的を明確にすることだ!」と考える方がいるかもしれない。「M&Aには目的が大事だ」というのは、M&Aの解説本では今や必ず書いてある、まさに手垢の付いたセオリーでもある。
ただ、間違えてはいけない。目的が明確であってもM&Aが成功するとは限らない。M&Aが後々で成功したか失敗したかを判別するために、当初の目的が明確になっていることが必要なのであって、”成功させるために必要なこと”ではない。目的を明確にすれば、M&Aは成功するし万事OKというわけではないのだ。
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