M&Aに「失敗する企業」「成功する企業」の決定差 買収におけるもっとも重要なことは何か
M&Aを成功させるには、M&Aの目的が明確であることは当たり前で、最も重要なことは「相手選び」である。デューデリジェンスもバリュエーションもPMIも、すべては相手ありき。とすれば、それら以上に、そもそもの「相手選び」が重要であることは否定できないだろう。
M&Aを成功させたいなら、相手選びが重要
M&Aを成功させるために最も重要なのは、「相手選び」である。いくらデューデリジェンスを精緻にやろうと、いくらPMIに粉骨砕身になろうと、「相手選び」を間違えてしまえば取り返しがつかないので、M&Aの成功確率は圧倒的に下がる。
逆に、「相手選び」さえうまくいけば、デューデリジェンスが甘くなってもその後、致命的な問題は見つからないかもしれないし、PMIに時間を意識的に割かなくても、当初思い描いていたシナジーが自然と創出される可能性だってある。それぐらい、「相手選び」は重要なのだ。
ここで異論があるとすれば、「“相手選び”と言ったって、そんなに候補がたくさんいるわけじゃない」ということだろう。しかし、その異論を放つ人の前提には「M&Aは相手ありき」という考えがあると思う。
ここで、強調したいことは、「M&Aは相手ありき」ではなく、正しくは、「M&Aは目的ありき」ということだ。「行き当たりばったり、良さそうな会社が見つかったら買収してみる」ではなく、健全な会社経営を志向するならば、“M&Aは目的からはじまるべき”であって、それ以外の考えはありえない。
そして、M&Aの目的を明確に設定できていれば、その目的を達成できる“手段”として、「買いたい企業」候補は複数あってもいいはずだ。たとえば、あるM&Aの目的を達成するために、A社、B社、C社の買収が考えられた場合、果たして、どの企業を選ぶべきか?
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