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いよいよ上場「キオクシア」が直面する2つの難題 上場しても生き残り懸けたWDとの統合は不可避

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AI半導体ブームはメモリー市場に追い風だが、その恩恵をキオクシアは十分に満喫できない懸念がある。NANDフラッシュメモリー市場に起きている”2つの変化”とは。

キオクシアの四日市工場では先端の3DNANDフラッシュメモリーを生産している(提供:キオクシア)

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波乱の船出から6年――。NAND型フラッシュメモリーで世界3位のキオクシアホールディングスが、ようやく上場にこぎつけそうだ。

同社は2018年、不正会計問題などで経営危機に陥った東芝から虎の子だったメモリー事業を分社化して発足。約2兆円で買収したアメリカの投資ファンドのベインキャピタルや韓国メモリー大手のSKハイニックスなどが株主に名を連ねる。東芝も4割を握る大株主だ。

キオクシアは2020年10月、予定していた上場を土壇場になって延期した経緯がある。その後は「チャンスがあればいつでも上場する」というスタンスだった。

だが実際にはその後、コロナ禍特需の反動でメモリー市況は暗転。業界各社が大打撃を受ける中でキオクシアの業績も急降下を免れず、直近の2024年3月期は過去最大の2437億円の最終赤字を計上。2期連続の赤字で、とても株式上場できるような経営状況ではなかった。

資金調達額は?

が、メモリー市場に目を向けると、景色は一変する。

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