「中国バッシング」はお約束だが・・
「オバマ大統領は、中国の習近平国家主席の公式訪問をキャンセルすべきだ」(スコット・ウォーカー/ウィスコンシン州知事)
「国賓待遇ではなく、公式晩餐会なしの格下げ待遇で迎えるべきだ」(マルコ・ルビオ/フロリダ州選出上院議員)
「私が大統領なら、習近平氏にマクドナルドのビッグマックを提供し、すぐに実務会談を始める」(ドナルド・トランプ/不動産王)
いや、別に話を面白くしようとして「作って」いるわけではない。米共和党の候補者選びが混戦となって、上のような発言が本当に飛び交っているのである。
アメリカで大統領選挙の季節が始まると、候補者の口から対中批判が飛び出すようになるのは一種の「お約束」。しかも今の米中2国間にはサイバー攻撃、南シナ海の埋め立て、人民元の切り下げ、そして人権弾圧から知的財産権侵害までの諸問題があり、いつもにもましてビミョーである。これでは今月下旬に国賓待遇で訪米し、9月25日には米中首脳会談に臨む習近平国家主席も、内心はハラハラしていることだろう。
アメリカ大統領選挙の投票日は2016年11月8日。まだ14カ月も先の話である。とはいうものの、オバマ大統領の後継者を決める重要な選挙。全米をくまなく駆け回る消耗戦であるから、選挙資金は万全でなければいけないし、州ごとに組織も作っておかなければならない。もちろん、政策も練って幾多の論争を勝ち抜かねばならない。むしろ「あと14カ月を残すのみ」と見るべきなのかもしれない。
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