なぜ銀行は地方の企業にカネを貸さないのか 地方創生に必要なのは、地元金融機関の力
銀行の「貸し渋り」には、ワケがある
銀行の融資は本当に「ハードルが高く」、かつ「貸し渋りもひどい」のだろうか。確かに、事業計画書を持って銀行融資をお願いしても、なかなか決済が下りないという話は、あちこちで耳にする。
しかし、それはすべて銀行のせいなのだろうか。そもそも銀行も、将来性の高いビジネスには資金を出したいと考えている。
国内金融機関の預貸率は、最も高い第二地方銀行で約73%。最も低い信用金庫になると約50%まで低下している。預貸率が低いのは、それだけ預金を通じて集めた資金の貸出先に困っている証拠だ。
優良なベンチャー企業の輩出は、金融機関としても望むところだろう。それなのに、なぜ「銀行融資はハードルが高い」というイメージが定着しているのだろうか。
投資銀行家として、多くのベンチャー企業の資金調達戦略についてもアドバイスしているぐっちーさん(山口正洋氏)は、「高い技術力を持ち、将来性があり、明るい見通しを持ったビジネスであるにもかかわらず、融資決裁が下りないケースは少なくない。なぜなら、銀行は事業の将来性だけを見ているわけではなく、その経営者が事業のリスクをしっかり理解しているかどうか、という点も厳しく見ている」という。
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