トランプ氏優勢の絶望から一転、民主党はアメリカ初の女性大統領の可能性に沸いている。世論調査ではハリス氏がトランプ氏をわずかに上回った。対決構図はどう変わったのか。
バイデン大統領(81歳)が大統領選撤退を表明した7月21日、民主党支持者の間で悲しみとバイデン氏への感謝の声が飛び交った。そして瞬く間に民主党は新候補による選挙戦挽回への期待感であふれかえった。
直近まではバイデン氏が大統領候補の場合、ホワイトハウスだけでなく、議会の上下両院も道連れにし、民主党敗北との悲観的観測が広がっていた。
だが、一夜にして民主党は息を吹き返した。撤退翌日には後任候補はカマラ・ハリス副大統領に党内で一本化された。ハリス氏(59歳)はSNSでバズり、今や若年層やマイノリティをはじめ支持基盤が活気にあふれている。
SNSで広がるミームに動画、人気歌手も
意見集約が苦手なことで知られる民主党だが、党大会も迫り切羽詰まった中、想定外の行動に出た。
バイデン大統領の撤退後の後継候補として噂されてきた民主党州知事はいずれもハリス支持を表明。いまだに民主党内で影響力が大きいペロシ元下院議長の支持も獲得した。
前日まで分裂していた議会民主党も打って変わり、ハリス氏の下で団結した。ハリス氏は十分な代議員の支持を獲得したことから、民主党大統領候補に指名されることは確実となった。
その頃、SNS上でもハリス支持が広がっていた。一気に約20歳も若返った大統領候補に若年層を中心に、ハリス氏を象徴するココナッツとヤシの木のネットミームが拡散した。
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