アメリカ大統領選が11月5日に迫る。勝敗を分けるペンシルベニア州の中でも両党の支持が拮抗するエリアで開かれた集会の顛末とは。
「陣営が最も注目しているのはペンシルベニア州」――アメリカ大統領選が終盤戦に入った10月、民主党のハリス選挙対策本部に勤務する友人は2024年大統領選についてこのように語った。
大統領選の激戦7州は、ラストベルト地域3州(ミシガン、ウィスコンシン、ペンシルベニア)とサンベルト地域4州(ノース・カロライナ、ジョージア、アリゾナ、ネバダ)に大きく分けることができる。
現状、ハリス氏にとって、民主党が伝統的に強いラストベルト3州といったブルーウォール(シンボルカラーが青である民主党の牙城)を死守するのが、最も容易な勝利方法との見方が支配的だ。
ハリス氏が大統領選勝利に必要となる選挙人538人の過半数270人を獲得する州の組み合わせは他にも考えられる。だが、いずれも伝統的に共和党が強い州で勝利せねばならず、ハリス氏にとっては難易度が増す。
したがって、仮にハリス氏が激戦州最大のペンシルベニア州(選挙人19人)を落とした場合、大統領選勝利の道は大幅に狭まる。
逆に共和党のトランプ氏にとっては、ブルーウォールのうち最も支持率が拮抗しているペンシルベニア州さえ奪うことができれば、ハリス氏の勝利を阻止することが可能とも見られている。
両陣営が全米の21%のCM広告費を注ぎ込む
10月半ば、ペンシルベニア州を訪れた。ワシントンD.C.から車で約3時間の同州フィラデルフィア市郊外に位置するモンゴメリー郡で10月14日に開催されたトランプ支持者集会を視察した。
フィラデルフィア市郊外の有権者は民主党と共和党の支持が混在しているが、彼らの数千~数万票の差が次期大統領を決める可能性さえある。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録いただくと、有料会員限定記事を含むすべての記事と、『週刊東洋経済』電子版をお読みいただけます。
- 有料会員限定記事を含むすべての記事が読める
- 『週刊東洋経済』電子版の最新号とバックナンバーが読み放題
- 有料会員限定メールマガジンをお届け
- 各種イベント・セミナーご優待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら