トランプ氏「挽回」とハリス氏「熱狂の持続」の条件 党内バランス保つハリス氏の「政策シフト」にリスク

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アメリカ大統領選は、民主党大会(8月19〜22日)、テレビ討論会(9月10日予定)と11月5日の本選に向け佳境に入る。攻防の焦点とは。

ハリス氏(右)の勢いにしびれを切らし、自ら前面に出て攻撃を繰り出すトランプ氏(左)(写真:Bloomberg)

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※本記事は2024年8月23日6:00まで無料で全文をご覧いただけます。それ以降は有料会員限定となります。

2024年大統領選で、カマラ・ハリス副大統領の勢い「カマラメンタム(Kamalamentum、カマラとモメンタムを合わせた造語)」は止まる気配を見せない。

バーチャルの世界では、「ハリスを応援する白人男性」や「ハリスを応援する黒人女性」など有志が全国レベルでズーム会議を開催。しかし民主党支持者の興奮はオンラインにとどまらない。

激戦州でハリス氏が開催した支持者集会はいずれも数万人規模に上り、その熱気はオバマ元大統領が初当選した2008年当時とも比較されている。

「過去」のトランプ氏、「未来」のハリス氏

通常、アメリカ大統領選は「過去」ではなく「将来」が争点となる。

トランプ前大統領は「アメリカを再び偉大に(MAGA)」をスローガンに掲げ、アメリカの郷愁の念を抱かせる選挙キャンペーンを展開。同時に2020年大統領選について不正があったと主張するなど過去にこだわっている。

一方、ハリス陣営は「我々は戻らない(Not going back)」をスローガンとしている。バイデン氏撤退後、トランプ氏に対抗するハリス氏は選挙戦の構図を「将来 vs. 過去」、「若さ vs. 老い」、「楽観 vs. 悲観」など明るい未来のイメージと連動させることを試みている。

これはいずれも再選を果たした1984年大統領選のレーガン元大統領の「アメリカの朝(Morning in America)」、2012年大統領選のオバマ大統領の「前進(Forward)」を連想させる効果的なメッセージとなりうるかもしれない。

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