「働き方革命」は、日本でも始まっている 創造性を高めるワークスタイルとは?

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佐々木:そのためのツールは用意しています。当社はクラウドサービスの会社なので、自分たちがクラウドを使いこなすための工夫をもちろんしています。社内ツールがすべてクラウドになっているので、どこででも仕事ができる環境があります。

いま、リモートワークが検索されている

山田:会社がいくつかのフロアに分かれている場合、フロアを越えると、世界が違うんじゃないかというぐらいの断絶が生まれがちです。フロアをつなぐマネジメントというのも悩ましい課題だと思いますが、どうでしょうか。Sansanさんは何フロアありますか?

角川:いま、2フロアに分かれています。最近、オフィスにカメラをいくつか取り付けました。それぞれのフロアで、別のフロアの動きを見られるようにするためです。カメラのうちの1つは社長に向いている定点カメラで、社長の在籍状況やちょっとした機嫌が、なんとなくわかるようになっています。

山田:それは全社員が見られるのですか?

角川:そうです。大きなモニターに社長が常に映されています。

池見 幸浩●grooves代表取締役

池見:私たちが運営している「Forkwell Jobs」のサイトで、いま検索されている一番のキーワードが「リモートワーク」です。転職を考えているエンジニアにとって、非常にニーズが高い働き方なのでしょうね。「リモートワーク可」を条件に入れて求人を出すと、通常では応募してこないようなエンジニアからの応募が来る、ということがあったりします。

アメリカでは地理的な問題から、オフィスに「集まる」ということ自体がナンセンスなので、リモートワークでいこうというのは、少なくともアメリカ国内では流行っているのではと思います。37signalsという、エンジニア業界では有名な会社がありますが、この会社では、会ったことのない世界の人たちと組んでグローバルなチームで働くということをしています。

これからは、時差や地理などといった要因に左右されずに働くために、リモートワークは必須になってくると思います。

山田:おっしゃるように、アメリカだと、電話時代で言えばテレワークなどがあって、離れた場所で働くのが当たり前ですよね。ただ、日本は集まって働くのが当たり前という意識が根強いので、リモートワークを積極的に使うのは、まだまだこれからなのでしょうね。

サテライトオフィスの重要性

角川:実は、当社みたいなベンチャー企業では、コミュニケーションが大事なタイミングがたくさんあるのに、リモートワークOKです、とするのはしんどいだろうと思っています。

サテライトオフィスを推進している立場でこんなことを言うのは矛盾していますが、基本的には同じオフィスにいたほうが絶対いいと思います。生産性の観点からも、クリエイティビティの観点からも、一緒にいることによる価値がより身に染みてわかります。

ただ、神山町のような、都会とはまったく違う環境に身を置いて働いてみると、新しい発想が生まれたり、気分が一新されたりということはある。そうしてスタイルを変えたり、行ったり来たりする刺激は重要だなとも思っています。そのときに、リモートワークができるリテラシーがあれば、いちいち仕事を止めなくてすむわけです。

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