初代ロッキー宣伝マン、「クリード」を語る 若い監督の起用で浮かび上がった新たな魅力

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シルヴェスター・スタローンの今回の演技が評価され、ゴールデングローブ賞の助演男優賞にノミネート(C)2015 METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC. AND WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

――ここまで現役で続けるスタローンもすごいですが、長年宣伝マンを続けている浅川さんもすごいと思っています。初代を知る浅川さんにとって『クリード チャンプを継ぐ男』はどう見えましたか?

今回、若い感覚で作ったのは正解だったと思いますね。若い監督にチャンスを与えたことも大きい。それとロッキーがトレーナー役としてサポートしていますが、スタローンの渋い演技がなかなかいいんです。彼はこの作品でゴールデングローブ賞の助演男優賞にノミネートされましたし、一歩抜け出したなという感じがあります。いい意味でこういう渋い演技ができる年齢に達したんだなと思いましたね。

スター・ウォーズと同じ7作目でもロッキーは挑戦者

――今回の『クリード チャンプを継ぐ男』はどう宣伝されますか? もちろんオールドファンにも訴求しないといけないとは思いますが、同時に新しいファン層も取り組まないといけないとは思うのですが。

「ロッキーシリーズらしい」ラブストーリーも(C)2015 METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC. AND WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

まずは友情ですね。それとクリードを支えてきた家族愛という側面もあります。やはりロッキーがトレーナーをやっている映画なんで、スタローンから入る人は多いと思う。タイトルが『チャンプを継ぐ男』ですから。ロッキーの魂をクリードが受け継ぐということなんです。だからこそ男と男の友情を感じる映画なんだと思います。友情と家族の物語ではあるんですが、しかし見終わってみると、ラブストーリーの要素もある映画だと思います。そういったラブストーリーの要素は口コミで広がっていくのかなと思いますけどね。

――くしくも『スター・ウォーズ』『ロッキー』という1970年代後半を代表するヒット作を、新たに再始動させた作品が同時期に公開されることになったわけで、それも運命的なものを感じますが。

今回の『スター・ウォーズ』はシリーズ7作目なんですが、考えてみたら『ロッキー』も7作目なんですよ。両方とも70年代後半の映画で同じくらいの歴史を持つ映画ですよね。『スター・ウォーズ』にはジョン・ウイリアムズの音楽があるし、『ロッキー』にはビル・コンティの音楽がある。両方とも音楽が印象に残る映画でしたよね。そしてちょうど今、ソニーさんが『007 スペクター』をやってますけど、あちらにはジョン・バリーの音楽がありますね。

――現在、『スター・ウォーズ』が全世界で大ヒットを記録中ですが、そんな中、永遠のチャレンジャーである『ロッキー』が『スター・ウォーズ』に挑むというのも面白い構図だなと思ったのですが。

『007』がヒットして、『スター・ウォーズ』もヒットしていますが。『クリード チャンプを継ぐ男』の場合は、口コミで広がって、右肩上がりで上り詰めるようなイメージになったらいいなと思っています。

やはり『ロッキー』の流れをくんだ映画なので、お父さんお母さん世代には久々に『ロッキー』シリーズを見てもらって。そこから子供たちにその熱気が伝わっていく。そういう流れになるといい。とにかく今回はボクシングのシーンがものすごくリアルになっていますし、カメラワークが非常に凝っているんで、熱くなれる映画だと思います。

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