朝のワイドショーは民放4局でこんなに違う 「とくダネ!」「スッキリ!!」などが真っ向激突

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特に目立つのは、「難しいニュースほど、時間をかけて解説しよう」「どんなニュースでも当事者の心情をくみ取ろう」という姿勢。視聴率を争う『スッキリ!!』が上重アナの巨額利益許与疑惑で揺れる中、同番組は「歴史ある番組の良さを引き継ぎつつ、現在最も求められる分かりやすさと誠実さを採り入れた」温故知新の番組と言っていい気がします。

同番組からイメージするのは、消費者目線に敏感な社長が率いる企業。たとえば、『ジャパネットたかた』の商品が売れるのは、「高田明前社長が消費者目線に立った番組作りを徹底しているから」といわれているように、同番組もジワジワと支持を集めていくのではないでしょうか。その意味では、「人の心をつかみ、実践的なプランで勝負する」豊臣秀吉型の番組と言えます。

逆境の中、金脈を探す『ビビット』

今年3月30日にスタートしたばかりの『ビビット』は、前番組『いっぷく!』、前々番組『はなまるマーケット』が生活情報中心の番組だったため、ワイドショーとしては圧倒的に後発。それだけに、司会にジャニーズの国分太一さんと元宝塚の真矢ミキさん、コメンテーターに芸人の千原ジュニアさんや中田敦彦さん、アーティストの泉谷しげるさんとDAIGOさん、アイドルの加藤シゲアキさんと、知名度優先のキャスティングが目立ちます。

春先は芸能ネタをメインに据えたものの受け入れられず、すぐに事件・犯罪系のニュースも増やすなど、よりワイドショーらしい構成にシフトチェンジ。「白熱ライブ」と題打っているように、トーク力に長けた出演者たちが議論を交わすシーンが目立つほか、『ひるおび』(TBS系)でおなじみの巨大ボードを多用したニュース解説で同局らしさを見せています。

しかし同番組は、まだ「いかにヒット企画をつかむか」という段階。女性向けセクシービデオ、中高年の婚活、夜回り先生に密着、最新のお墓事情など、週刊誌のような企画も多く、ジャンルを問わずに金脈を探しながら、番組の方向性を模索しています。

これをビジネスシーンに置き換えると、「社歴や販売歴などが短いため、消費者の信頼を得られない」「営業成績の不振を吹き飛ばすヒット商品を探している」状態。なかなかヒット商品が生まれないため、方針がコロコロ変わったり、ギャンブル要素の強い企画が増えたり、悪循環に陥りがちです。

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