〈時代に逆行?〉アスクルが「過去最大規模の販促」と物価高の中であえての安売り/背景に「サイバー被害の前」から抱えていた問題
予想外に早く攻勢に出たようだ――。
サイバー被害を受けたオフィス用品配達のアスクルが1月28日、2026年5月期中間決算を発表した。被害額の算出などに時間がかかり、当初予定よりほぼ1カ月半遅れの発表となった。
ランサムウェア(身代金要求型ウイルス)によるサイバー攻撃で、物流システムを中心に大規模な障害が発生したのは25年10月19日だった。法人向け通販の「アスクル」「ソロエルアリーナ」、個人向け通販「ロハコ」などの受注・出荷業務を停止した。
アスクルに物流を委託していた良品計画なども、ECサイトを停止せざるをえなかった。アスクルのサービスがほぼ全面復旧したのは、年が明けた1月20日。3カ月ぶりに全サイトを再開した。
1月のアスクル事業売上高は前年の7割水準に
その間、FAXでの受注や単品ではなく箱単位での出荷などを段階的に進めてきた。だが、競合の大塚商会やMonotaRO、コクヨのほか、EC専業のアマゾンや楽天、さらにホームセンターのコメリなどに顧客が流出した。
代償は大きかった。中間期(25年5月21日~11月20日)の売上高は2087億円と前年同期比12.3%減に。利益は営業赤字29億円(前中間期は60億円の黒字)、最終赤字66億円(同37億円の黒字)へと沈んだ。営業赤字は00年の上場以来初のことだ。配当も中間期は無配となった。
ただし、月次ベースでの単体売上高は、月を追うごとに回復している。
主力のアスクル事業は昨年11月が前年同月比94.6%減だったが、12月は同72.7%減に。今年1月は同30.4%減まで戻している。東京DC(東京・江東区)などの物流センター稼働を受け、一時は37アイテムに大きく絞った取扱品数も34万アイテムと増えてきた。



















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