急成長IT企業のキーパーソンたちが語る、組織マネジメントの秘訣

インフィニティ・ベンチャーズ・サミット

 

 

■リクルートの理想は全員が辞めて会社を作ること

出木場 ええとですね、まあリクルートはこれまでも、これからもそうだと思うんですけど。基本的にはできるだけ起業家を輩出するとかですね、こういったことを気にしてやってきているので、多分他と少し違うという意味では、ちょっとグーグルさんが後で言うと……。

真田 ちょっとそこ聞きたいんですけど。起業家を輩出するのは結果論でそういうことが起こったのか、それとも最初から起業家を輩出するような企業になろうと意図的にそう思っているのか、どちらなんですか?

出木場 どっちなんでしょうね。もともと……それで言うとやっぱり最初の採用のときから、僕もそうだったのかもしれないですけども。僕も採用面接で、「3年で辞めて起業しようと思ってます」って言ったら採用って言われたんで。

平均年齢を低く保とうとしてるのかどうかわからないですけれども。明確にそれを、何ていうんでしょうね。そういった自分で1人でも生きていけるっていうような方を好むっていう計画、性向はあると思いますね。

真田 会社全体をマクロで見たときはそれが非常にいいことだっていうことはわかるんですけども。ミクロで、たとえば自分の部署の、自分の部下の、すごい大事な仕事を任せてて、そいつにしか任せられないっていう状態のやつが、「部長、僕、独立して会社やります」って言ったら、「このやろう」とそういうふうに思ったりしないんですか?

出木場 あのですね。昨日もたまたまうちの社長が言ってましたけど。昨日、本当にIVSの中に何人くらいいるのかなあと思ってですね、結構数えてると、本当に何十人もいるんですね。もともとリクルートっていう方が。で、冗談じゃなく本当にいっぱいいるなあと思ってまして。まあ今もだいぶいらっしゃいますけれども。

そういう意味では、僕も実際にですね、自分の部下で優秀なやつが「辞めたいです」って話をしたときに、まあ一度も止めたことはなくてですね。理想的にいうと本当に全員が辞めて自分の会社をきっちりやるとか、新しい会社を作るっていうのが、できるっていうのがほんとに心からいちばんいいんじゃないかというふうには思ってます。

真田 優秀な人から先に辞めていって、優秀じゃない人が残ったりっていう事態は起こらないんですか?

出木場 えー…それがですね。こう意外と起こらなくてですね。もちろんちょうど30歳でもともと、次の退職……次の事業支援金を渡すっていう制度があったんで。結構その30歳っていうのが1つのバーで、辞めていくんですけれども。

そのあとはですね、比較的残って、かっこ悪いみたいなところが、やっぱり何となくあってですね。うちの課も僕もちょっとあるんですけれども。残っちゃいましたっていう感じですね(一同笑い)。すごくかっこ悪い。

真田 かっこ悪い。残っちゃったみたいな。

出木場 すごいかっこ悪いですね。ええ。

真田 なるほど。

出木場 すごいかっこ悪いですね(一同笑い)。

真田 ああ、ありがとうございました。はい。

じゃあ次、サイバーさんお願いします。

■“リア充”サイバー社員はごく一部

曽山 サイバーエージェントの企業風土はですね。それこそグーグルとかで検索すると、サジェストとかでサイバーエージェントイコール「リア充」とか、サイバーエージェントイコール「内定式ブログ」とかですね、いろいろ出てくるんですけども(一同笑い)。これ隠しようがないんで、あの、見ていただければすべてわかるんですが。

一部ウェブとかに出てるのはですね、完全に一部のキャラクターで、全体の共通の雰囲気を言うと、素直でいいやつを採るということをとにかく決めてます。

なので面接でも、5~6回面接をしながら、そういう合うかどうかとか、そういった相性のところをすごく大事にしてまして、一緒にチームでやるってことを大事にしてやってます。

真田 仕事ができるかどうかよりも、そのキャラクターとして自分たちのところの社風というんですか、雰囲気に合うかどうかを重視してるわけですね。

曽山 そうです。やっぱりチームサイバーエージェントという言葉があるんですけど。ベースで見ているのは変化対応力なんですね。面談を繰り返すことで、いろんなメンバーと会ってもらうので、ちゃんとそれに対応できるかどうかっていうのを、いいやつなんだけど、その中でも地頭がいい人というのを、僕らなりに見定めているというような感じですね。若いメンバーから経営幹部までみんな会ってもらうので、はい。それがベースになっています。

真田 ここからちょっとオフレコで、先ほど控え室で盛り上がったネタをちょっと振ってみたいんですけど。ここから皆さん、オフレコですよー。

昨日もですね。孫泰蔵さんがサイバーエージェントの女子と合コンしたいとおっしゃってたんですが、…そうはおっしゃっていないですね。「したい人がいる」ということをおっしゃってたんですけれども。

ええとサイバーエージェントはやたらかわいい子が多いんじゃないかという説がまあ、あるわけですけども、それはやはり、その辺は意識して採用されていますか?

曽山 いや、ええとですね、そういうなんか顔採用してるとか、めちゃめちゃ言われますし、この間ツイッターを見てすごいショックだったのが、「社長の藤田と曽山が密室で顔採用の審査をしてる」っていうのを見て(一同笑い)、本当にリツイートしようかなと思ったんですけど。

2人でミーティングする時間ってほとんどないですし、もちろん密室でやることもないと。最終面接僕がやってますけど、私の前に6回面接してくるんで、私でほぼ通過しちゃうんですよ。なので社員に合ってるかどうかっていうのはすごく見てるんで「一緒に働きたいかどうかは見ろ」とは言ってますね。

はい。なので結果的にも非常にいい目をした社員がとっても多いっていうのは、確信してます。

真田 あの、せっかくオフレコにしたんですけど。全然つまんないですね。オフレコじゃなかったです。はい(一同笑い)。

曽山 すみません。ご期待に沿えず。

あとちょっとだけいいですか。ベースはそこに作っているんですけど、上に行けば行くほどすごい実力主義にしてるので、徹底的に上はもう強烈な競争社会ですね。サイバーエージェントは、上だけはすごく厳しくなってるんで、全体は仲良くやってこう、で、そのベースを元に実力主義っていうそういう風土でやってる。そんな感じです。

真田 はい。

曽山 はい。ありがとうございます。

真田 はい。じゃあ、ヤフー。

■頑張らない会社から、ヤフーは変わりつつある

川邊 はい。ヤフーは今ちょっと変わりつつある最中なんで、どうしてもちょっと前のヤフーはこうでしたっていうのと、最近こうですっていうのと、なっちゃうんですけども。

ちょっと前のヤフーっていうのは、もちろんこれは15期連続増収増益の大社長の井上(雅博)さんの、その人柄が当然反映される社風になっているわけで。

基本的にはまずユーザー・ファーストですね。社風は。とにかくユーザーに向かってどういういいものを提供できるのかっていうのを、割に原理主義的に考えていたっていうのと。

あとは井上さんの多分人柄の問題だと思うんですけど。敵を作らない。いかに敵を作らないようにするかということ。この2つが大きかったですね。

あとはね、あんまり頑張る社風じゃなかったですね(一同笑い)。簡単にいうと。合理的にやって、そんなに頑張らなくても儲かるようにしようよみたいな、そういう社風でしたね。最近、4月から組織変え始めて、最近まあ宮坂(学)新CEOと私とでやって、当然爆速。

真田 罰則?

川邊 爆速。爆速で何でもスピーディにやろうっていうのと、あとフォーカス。

ちょっとやっぱり百何十個もサービスやって、手を広げすぎてて、フォーカスしていこうということと。

(今着ている)Tシャツの背中には「Be wild(ビーワイルド)」と書いてあるんですけども、「迷ったらワイルドなほうに行こう」というふうに、まあ社風を今変えようとしている最中です。変わっているのは全体の15%くらいです。まだ、まだ3カ月ですから。

真田 ちなみについでだからお伺いしたいんですけど。

川邊 はい。

真田 自分が設立した電脳隊やPIMがヤフーにM&Aされたとき、今のようにヤフーのCOOというポジションになるような日が来るってその頃想像できましたか?

川邊 いえいえ、まったく想像つかないですよね。2年くらいで辞めると思ってました。よくこんな10…12年今いるんですけど。よく飽きずにいたなと思っていますけど。

真田 本来、まあいわば外様じゃないですか。M&Aで入ってきたりした人。サイバーエージェントさんとかリクルートさんとか割と何というんですか。生え抜き主義っていうんですかね。新卒を採用して、新卒から育てていくっていう文化だと理解しているんですけど。ヤフーさんの場合は、その辺はどういう文化なんですか。

川邊 とにかく現場で鍛えようと。それで、今まではですよ、今まではスピードよりも整合性をとれるような人が、割に社内では評価されていましたね。上手にバランスよく何かを仕切れるような人を……ポータルサイトですから結局。

というのが、上に上がってきたような気がするのと、松本(真尚CIO、PIM出身)さんや僕は入ったタイミングが早かったですからね。2000年ってまだヤフーが、ヤフージャパンができて4年くらいしか経っていないですから。

それ以降の結構、子会社の社長さんは暗澹たる状況が続いていたんですけれども。今日まさに人事発表してですね、今日200人、管理職が入れ替わりましたから。今日で。

真田 200人…。

川邊 200人入れ替わりました。子会社の人材を使う会社にやっと変わったのかなという気がしますね。

真田 新卒は、どんどん今も採ってる? 新卒も採ってる。

川邊 新卒、はい。今年450人。

真田 450人。なるほど。

川邊 大半エンジニアですけどね。

真田 ソフトバンクとだいぶ社風が違うように感じるんですね。

川邊 はいはい。

真田 ソフトバンクの社風はもう少し何というんですかね、こう猛烈的なイメージがあって。その辺は同じ親会社子会社間でそういう、何ていうんですかね、人事ポリシーのようなものって、全然もうまったくソフトバンクと別でやってるんですかね。

 

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