【キーマンズ・インタビュー】女性採用比率5割、外国人採用3割というダイバーシティ人材戦略--村山啓・ローソン執行役員CHOに聞く
--他に進出する国はありますか? また中国店舗で働く従業員はどのように確保しますか?
中国以外にインドネシアにも進出している。他にもインド、ベトナム、ミャンマー、ハワイでの出店を検討している。
どの地域でも現地での雇用が原則で、9割以上が現地人。立ち上げ時に日本から行く者もいるが、ごくわずかだ。現地に持っていくのは日本人社員ではなく、日本で鍛え上げた店舗オペレーションだ。
一見するとコンビニエンスストアは、商品が並ぶ店舗だが、一つの店舗が氷山の一角として街中に浮いて存在するために、その下部には巨大な氷山のようなインフラが隠されている。決済、発注、ロジスティックスなどがITネットワークで本部と結ばれている。
海外に持っていくのは、このシステムだ。現地にも商店はあるが、ローソンのようなインフラを構築できるとは思えない。
--女性採用についてお聞きします。女性の採用比率を5割にした理由は?
ローソンは毎年100人程度を採用しているが、2005年の採用から女性比率を5割にした。それまでは男性7割、女性3割だった。
加盟店に対し、店舗経営に関する相談に応じ、加盟店の収益を最大化するのがスーパーバイザーだ。コンビニエンスストアは24時間営業なので、スーパーバイザーの勤務が深夜に及ぶことがある。昔の労働基準法では、女性の深夜勤務が認められておらず、スーパーバイザーは男性限定の仕事になっていた。その後に労基法が改正され、女性もスーパーバイザーとして働けるようになった。