おもしろ動画を投稿して話題を集めて、ヒット件数を増やしていく。その件数に応じたインセンティブをもらい、それで生計を立てる、というのがユーチューバーです。一時、YoutubeがHIKAKINやバイリンガールらが登場する「好きなことで生きていく」というCMを流していました。あのCMを見て、「よし、自分も!」と考えた中・高生も少なからずいました。
ユーチューバーに4つのリスク
しかし、これからユーチューバーとして参入するのには、大きく4つのリスクがあると考えています。
1)ネタの出尽くし感とそれに伴う過激化
実は、先行するユーチューバー成功者たちもネタがどんどん出尽くしているのです。それでも、成功したユーチューバーなら、スポンサー探しも可能です。
たとえば、入浴剤を扱うメーカーや卸会社に交渉。それで入浴剤を無茶に100個くらいまとめて使ってみる。最後にはその入浴剤のリンクを貼っておく。そうすれば、それなりの金額はスポンサーから引っ張れます。実際、トップクラスのユーチューバーは、企業とスポンサー契約を結ぶことで、収入を獲得しています。
しかし、あなたのように、これから新規参入する人は最初からスポンサー契約など望めるはずもありません。地道に再生回数を増やせる工夫を凝らしていくしないのです。そのために、コンテンツの内容はどんどん過激化していくはずです。
2015年5月には、善光寺の境内にドローンを飛ばしたユーチューバーの中学生が逮捕されました。彼はほかにも、親とのケンカなど、かなり痛々しい動画を流していました。それによって、中学生にしては結構な金額を稼いでいたようですが、同様のことが何十年も続けられるわけがありません。過激化とはドローン少年のようなものばかりではなく、アニメやテレビ番組などを勝手に投稿する違法行為も含まれます。
あるいは、「マリオメーカー」のようなゲームで難しい場面をクリアしようと、何時間、何十時間も費やす。これだって「過激化」に含まれるでしょう。私や視聴する側からすれば、難しい場面をクリアする様子を見れば、「おお、すごい」と思います。それで、再生回数もしばらくは増やし続けられるでしょう。
しかし、その代償として、莫大な時間を費やすことになります。その時間に見合う金額を、本業として稼げるまでになれるのでしょうか?そもそも、「マリオメーカー」1本で何年も持つわけがありません。
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