「ゴミ箱に頭を突っ込んだ」17年かけ楽天1位とった靴下、娘がCA辞めて"日本で2番目に小さい町"の工場に入社したワケ

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

ポスターに書かれていたのは、「この靴下 締め付けない、きつくない」

ほんの一瞬テレビにそのポスターが映っただけなのに、放映された次の瞬間には楽天市場の2億点ある全商品のランキング1位に上り詰め、在庫がゼロになった。靴下は3、4カ月待ちの状態に。さらに、翌日には午前中だけで役場に100件以上の問い合わせが入ったという。

当時を振り返り、和夫さんは語る。

「『米ぬか』と『締め付けない』というキーワードが重なると、あれだけの反響があることを知りました。全国にはまだまだ、この靴下を必要とする人がいるのだと気づかされました」

これをきっかけに米ぬか靴下は、ベストセラー商品へと駆け上がっていった。

鈴木靴下
2023年オープンの鈴木靴下の直営店。県外や海外からも工場見学に来るという(写真:鈴木靴下提供)

父が開発した繊維を、娘が世界へ

NHKの放映から5年。米ぬか靴下は、敬老の日や母の日が近くなると楽天市場の上位に躍り出るまでにベストセラー商品として定着し、みどりさんは次のステージを見据えていた。女性視点を取り入れたリブランディングだ。パッケージを変更し、インナーへの展開もスタートした。

「米ぬか繊維」のブランド名は、「䋛-mai-」に。「糸」と「米」から成り立つ漢字だ。米ぬか靴下の「歩くぬか袋」という名は「NUKATO」へ。隣町の神社に祀られている「ぬかの神様・アメノヌカドノミコト」が由来だという。

鈴木靴下
ポスターの「䋛」は、和夫さんの直筆(筆者撮影)

ブランド名に適した文字をくまなく探し、神社に足を運び歴史を調べたみどりさんは、こう語る。

「アメノヌカドノミコトの神社には、娘神も一緒に祀られているんです。父が開発した『米』と『糸』の優しい繊維を、子どもである私が引き継ぎ、この繊維を必要とするより多くの方に届けたい。日々の不調や肌の悩みに寄り添い、少しでも前向きな気持ちになれるようなブランドになりたいとの願いを込めています」

次ページなぜ、和夫さんは折れないのか
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事