「ゴミ箱に頭を突っ込んだ」17年かけ楽天1位とった靴下、娘がCA辞めて"日本で2番目に小さい町"の工場に入社したワケ

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「感動しました。父と母が東急ハンズの売り場に立ち、売り方もわからないなか売れた1足の重みを感じました」

時を経て2020年、みどりさんが必死に開設した楽天市場のサイトで、数日で3000万円分の靴下が売れることになる。

鈴木靴下
家業を継ぐと決意しCAを辞めたみどりさん。頭角を表す周囲の後継ぎの姿に劣等感を抱いたこともあったという(筆者撮影)

こだわりが強い創業者からの「ベリーグッド!」

みどりさんは、ひょんなことから新製品開発にも携わった。2017年、創業者であり和夫さんの父・勇一さんの足が、病気でむくんでパンパンになっていた。平均的な男性の足首のサイズは約21㎝なのだが、その頃の勇一さんの足首は31㎝もあったという。

「まるで、象の足やな……」と嘆く勇一さんは、足首がキツイからと靴下の足首部分のゴムを切って履いている。それを見ていたみどりさんは、和夫さんと一緒に足首を締め付けない靴下を作り始めた。

しかし、こだわりの強い勇一さんは、なかなかオッケーを出してくれない。ああでもないこうでもないと試作品を作り続け、1年ほど経った頃、勇一さんがやっと満足した顔をしてこう言った。

「ベリーグッド!」

以来、本当に満足するものしか身につけない勇一さんが、その靴下しか履かなくなったという。販売するつもりでなく作ったものだが、「こんな良い商品、待っている人が多くいる」との勇一さんの言葉により商品化した。

「締め付けない靴下」と命名されたその靴下は、足先からギューっと撫で上げると形状記憶されてずり落ちない。米ぬか繊維の生地は、やわらかくなめらかだ。

鈴木靴下
店頭に並ぶ「締め付けない靴下」(写真:鈴木靴下提供)

この靴下をきっかけに、奇跡が起きる。

2020年、近所に撮影に来ていたNHK『鶴瓶の家族に乾杯』に、鈴木靴下のポスターがチラッとだけ映り込んだ。

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