「ゴミ箱に頭を突っ込んだ」17年かけ楽天1位とった靴下、娘がCA辞めて"日本で2番目に小さい町"の工場に入社したワケ
一方、父の奮闘をそばで見続けてきた娘が、動き始めていた。
ずっと見ていた父の背中
1988年、家業に入社したものの、「会社に自分の居場所がない」とモヤモヤしていた和夫さんが30歳のとき、みどりさんは長女として生まれた。社員にかわいがられて育ったそうだ。
同志社大学の教育学部を卒業した後、メディア関連に憧れを抱くもご縁のあった大手航空会社にCAとして入社。CAの仕事は楽しくやりがいがあったが、父がどこかで辛い目にあっていると思うとたまらなかった。
幼い頃から家族思いで、父が一生懸命に米ぬか靴下を作っていること、その裏で母が家計をやりくりしていること、東京の商談で父が倒れたことも、もちろん知っていたからだ。
「父のそばで、父と母が人生をかけた米ぬか繊維を、私が守りたい」
2014年、CAを3年勤めた後、祖父の代から続く鈴木靴下に入社した。だが、サービス業が主であるCAの仕事とはまったく違い、自分が何もできないことを痛感する。名刺を渡したことがない。ビジネス用語がわからない。靴下のことも知らない。
ふと空を見上げると、前職で毎日のように乗っていた飛行機が飛んでいる。
「もしあのままCAを辞めていなければ、今頃はチーフパーサーになっていたのかな。父の力になりたいと思って帰ってきたのに、力になるどころか、足を引っ張っているのではないか。当時は、そんなことばかり考えていましたね」
みどりさんは、「それでも自分にできることを全力で」と奮起し、CA時代にはほとんど触ることがなかったパソコンにかじりつく。そして、楽天市場に鈴木靴下の店舗を開設した。社内にはシステムに長けている人がおらず、楽天市場の窓口に電話をかけてイチから教わる日々。やっとの思いで開設できたら、たちまち1足売れた。



















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