「下町ロケット」半沢と似て非なる熱狂の裏側 TBS常勝チームのキーマンがすべてを明かす

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下町ロケットの演出を手がけるTBSテレビの福沢克雄氏

――そんなに早くから?

そうです。半沢直樹が爆発的なヒットになった後、競合のテレビ局はどこも池井戸さんの原作をドラマ化するために動きました。それでも下町ロケットを今のタイミングでTBSテレビが制作できているということは、先にドラマ化の権利を獲得していたからです。

――最初から日曜劇場のシリーズとして立て続けにドラマ化する前提だった?

そこまで考えていたワケではありません。ただ、この3シリーズだけは作中に出てくる銀行名が一緒で、時代背景が同じなんですね。たとえば下町ロケットで主人公の佃航平が、半沢直樹が働いている東京中央銀行に融資を依頼する場面があります。共通して出てくるのは白水銀行。そんな設定が面白いと思って、3シリーズすべてについてのドラマ化を池井戸さんと交渉して、その権利をいただきました。下町ロケットのドラマ化が今のタイミングになったのは、私が原作を読むのが遅かったのもあるし、先にWOWOWが2011年にドラマ化していたこともあります。

町工場の技術者が主役という作品はあまりない

――下町ロケットの原作としての魅力は?

原作を読んで「これは面白い」と。どんどん突き進むし、爽快感がある。何といっても普段はあまり日の当たらない日本の技術者たち、それも町工場の人たちが主役だというのがいい。そういう作品って、実はあまりないんですね。

2007年のTBS日曜劇場で、銀行を主な舞台にした『華麗なる一族』をドラマ化した時に、原作者の山崎豊子さんに「日本は裕福だというけれど、なぜだかわかっていますか?」と聞かれたことがあります。魚がそれなりに取れるぐらいで、石油をはじめ資源はほとんどない。「銀行が偉そうな顔していても、結局は技術者の人たちが作ったモノを売って、それで海外から入ってくるおカネで日本は潤っている。だから、この技術者の人たちを疎かにしてはいけない」と。

私も確かにそうだと思いました。だからそういう人たちにスポットを当てたドラマを日曜の夜に見てスカッとしてもらいたい。日曜の夜は他局も含めておカネをかけた番組が並んでいますが、だからこそ普段はテレビも見ない人にも目に触れる。「いつもはテレビドラマなんて見ない」という男性視聴者に見てもらいたい。

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