3月末の日銀審議委員人事で探る高市政権の市場観、審議委員人事でも政府の基本方針を理解した人物が選ばれる可能性が高い

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3 ✎ 4
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
2月9日、自民党本部で記者会見する高市早苗首相(写真:ロイター)

衆院選で自民党が歴史的な大勝を収めたことで、高市早苗政権が看板政策の「責任ある積極財政」を進めていく方向性は明確となった。金融市場では株価が急騰する一方、財政拡張懸念で売られてきた円や債券はいったん値動きが収まっている。高市氏がどこまで市場の信認を重視しているのか探るうえで、まずは政権発足後で初めてとなる日銀の審議委員人事に関心が寄せられている。

衆院での圧倒的多数を背景に、高市政権の裁量は大きく広がった。ある官邸官僚経験者は「選挙後の政権とって最大のイシューは、金融政策の正常化をどのようなペースと手順で進めるのかだ」と指摘し、その入口となるのが日銀人事だと話す。

時の首相の考え反映

日銀では3月31日に野口旭氏、6月29日に中川順子氏がそれぞれ審議委員の任期を迎える。野口委員は金融緩和に積極的なハト派、中川委員は中立的と受け止めが一般的だ。

審議委員は政府が候補を選定し、国会の同意を得て任命される。選定過程の詳細が表に出ることは少ないが、最終的な判断には時の首相の考えが反映されるといわれる。

政府関係者の一人は「高市政権の対マーケット感覚や対話姿勢を、ある程度うかがわせるものになりそうだ」と話す。選挙で大勝したからこそ、後任人事は政権が市場に対して「謙虚」なのか、「強気」なのかを測る試験紙になり得るとの見方が多い。

審議委員人事の重みを指摘する声もある。前出の官邸経験者は、現在日銀が植田和男総裁のもとで進めている金融政策の正常化について「2022年の高田創審議委員の起用から、出口を意識した議論の布石は打たれていた」と解説する。

次ページ有識者の起用に一定の傾向
関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事