2026年2月現在、ドトールのホットブレンドコーヒーはSサイズが280円で、Mが330円、Lが380円だ(一部に設定の違う店もある)。私はいつも「ホットブレンドの一番小さいサイズ」という頼み方をする。店によってはSが出てきたり、Mが出てきたりする。江戸川橋で利用したドトールではMサイズが出てきた。つまりここは「Sなしドトール」だ。
およそどうでもいい話に聞こえるかもしれないが、街歩き取材においてはかなり重要なファクターだ。ここから語る事柄は、あくまでも私の経験から得たものなので、それを差し引いて読んでいただきたいのだが、Sなしドトールのある街は、家賃が高い。
客目線で考えると、お金に余裕があるから家賃の高い地域に住む。お金に余裕があるから最小価格が330円でもドトールを利用する。逆に店目線で考えると、家賃の高い場所に物件を借りて営業しているので、280円のSサイズばかり注文されると困ってしまう。両面の背景があるのだろうと、私は想像している。
切り立つ崖下に潜む都心のオアシス
繰り返すが、Sなしドトールのある街は家賃が高い。ためしに大塩さんに江戸川橋の家賃相場について聞いてみた。
「わりと高めですね」
やっぱり、思った通りだ。
「コロナが明けてから、インバウンドの盛り上がりもあり、特に最近は土地代が上がっているんですよ。江戸川橋界隈は近くに大学も多くて学生街でもあるんですが、シングルタイプのワンルームでも、チクアサ(築年数の浅い)物件なら10万円以上からのご相談ですね。
駅から少し離れて、築年数の古いマンションなら9万円台もあるにはあるのですが、けっこう難しい。2LDKのファミリータイプなら築10年以内の物件で23万〜24万円といったところからです」(大塩さん)
それでも人気で、新しく移り住むひとが増えているのだという。
「神田川沿いには、江戸川公園があって、季節になると川に覆いかぶさるように桜が咲きます。川に沿って遊歩道が整備されていて、のんびりジョギングするひとも多い」(大塩さん)
明治のころは、江戸川橋のもう少し下流にある「中之橋」付近は桜の名所だった。大正期の護岸工事で当時の風景は失われたのだが、その面影を惜しむ声もあり、現在の江戸川公園沿いに桜を植樹したのだという。


















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