【世界的に人気が高まるモータースポーツ"F1"に新規参入】2026シーズンから新チームを立ち上げ参戦する「アウディ」が語る商業的価値
——新しいレギュレーションの導入に伴い、パワートレインのエンジンとモーターのパワー配分が5:5になります。それはこれからの量産車にどう役立つのか、F1から市販車への技術移転について教えていただけますか?
デルナー:F1から市販車への直接的な技術移転は困難ですが、この新しいレギュレーションは、私たちの製品戦略全体にぴったりと合致しています。高度な電動化、持続可能な燃料、そして完全に効率重視のレギュレーション。それらは我々の市販車に移植できるものです。
さらに、このプロジェクトを通して目でみて、体感したものが市販車に対してのインスピレーションを与えるでしょう。そういう意味で非常に前向きに捉えています。
プロジェクト責任者が語る、F1参戦での野望
——マッティアさんに伺います。あなたは2030年までにチャンピオンシップ争いができることを目指していると明言していましたね。なぜそのようなプレッシャーを自分にかけたのですか?
マッティア・ビノット氏は、1995年にスクーデリア・フェラーリのエンジン部門のエンジニアとしてキャリアをスタート。パワーユニットがV10、V8、そしてV6ハイブリッドへと進化するにつれ、ビノット氏の役割は拡大し、2016年にはシャシー&パワーユニットのテクニカルディレクターに。
2019年にはチーム代表に任命され、彼の指導のもと、チームの技術体制を統合し組織構造の近代化に取り組むなど2022年までフェラーリを率いた。2024年に当時ザウバーだったチームに加入し、アウディのF1参戦準備において戦略的および技術的基盤の構築を主導した。アウディF1プロジェクトの責任者として、ノイブルクにあるアウディのパワーユニット事業と、ヒンウィルとビスターにあるシャシー本部との間のシームレスな連携を確保する責任を負う。
マッティア・ビノット氏(以下ビノット):もちろんチャンピオンを目指すと言っても、確実に達成できるとは限りません。しかし、野心としては2030年より前に達成したいと思っています。時間がかかることはわかっています。
チームを作り上げ、インフラ、ツール、プロセス、組織を構築する必要があります。これは1日でできることではありません。また、他のチームを見れば、優勝するだけでなく、タイトルを獲得するための強固な基盤を築くのにどれほどの時間がかかったかがわかります。


















無料会員登録はこちら
ログインはこちら