BTSメキシコ公演「100万人が落選」で、大統領が動いた!「追加公演」の要請に秘める打算と、運営が供給を絞る「思惑のズレ」とは?
さらに言えば、公演数をあえて絞るという戦略もある。「いつでも見られる」より、「一生に一度は見たい」。そのファン心理が、次のツアーや映像、グッズの価値を支えている側面もある。
開けば必ず埋まるからこそ、あえて供給を広げすぎない。この判断は、成熟したグローバルアーティストほど慎重になる。
「推し活」が都市を動かし、国境を越え、経済を回す
こうして見ていくと、メキシコ大統領の「もっと開催してほしい」という発言は、ファン心理でも外交的なサービスでもない。まだ回収できていない大きな需要を前にした、極めて合理的な経済判断でもある。
一方で、アーティスト側は「その街がどれだけ潤うか」よりも、「ツアー全体として無理がないか」を見ている。この視点のズレこそが、今回のニュースの面白さなのかもしれない。
そして忘れてはいけないのは、この経済を動かしているのが、政府や企業ではなく、世界中のファン一人ひとりの行動だということだ。好きな音楽に心を動かされ、「どうしても生で聞いてみたい」と思う。
初めてパスポートを取る人もいれば、人生で初めて海外に出る人もいる。言葉も土地勘もわからない場所へ、それでも一歩を踏み出す。その原動力は、突き詰めればとてもシンプルな「好き」という気持ちだ。
ワクワクしながら飛行機に乗り、街を歩き、食べて、泊まる。特別なことではないが、その行動が何万人、何十万人と重なることで、都市を動かし、国境を越え、経済を回す力になる。
そう考えると、推し活は自分の人生を少し広げ、誰かの表現を支え、気づけば世界のどこかを元気にしている。そんな側面も、確かに持っているのだと思う。
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