日本で急増「特効やせ薬」の残酷な末路。先行するアメリカで今さら「代謝の蟻地獄」に絶望する人が続出する訳

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
マンジャロ
日本でもやせる目的で使われ始めたマンジャロ(写真:PA Images/アフロ)

糖尿病治療薬GLP-1をやせる目的で使う人が、日本でも増えている。複数ある同種の薬の中で、日本では「マンジャロ」が2型糖尿病の治療薬として承認されているが、美容クリニックなどが自由診療で処方しているケースも多く、本来の目的以外での使用に倫理を疑う声が出始めたようだ。

しかし、ひと足早く、本来の目的ではない「やせる効果」が発見されたアメリカでは、今さらながら「うまい話の裏」に気づき、絶望する人が増えている。これは、やめるとすぐに体重が戻ってしまうどころか、よりやせにくい体になってしまうという、抜け出せない蟻地獄だったのだ。「製薬会社はうまいことを考えたものだ」と、皮肉な声も聞かれる。

長年付き合いのあった「ウェイト・ウォッチャーズ」(カロリー計算という伝統的な方法でやせるシステム)との契約を切ってまでGLP-1の効果を絶賛した大物司会者オプラ・ウィンフリーも、その現実を知らされたひとり。

アメリカでは今や身近な薬に

人生でずっとダイエットを試みてきた彼女は、昨年末、「People」誌に対し、GLP-1をやめて健康的な食事とワークアウトで減らした体重を維持しようと努力したにもかかわらず、9キロ戻ってしまったと告白した。

「私は高血圧の薬も飲んでいて、飲まないと血圧が上がる。それと一緒でこれも一生続けなければいけないとわかった」と、ウィンフリーは、使用の再開を決めた理由を語っている。

ここ数年、アメリカで、GLP-1は、頻繁に耳にする、身近な存在となった。会社の同僚やご近所さんが急にやせると、「アレだろうな」とすぐ想像がつく。テレビではこれらの薬のコマーシャルがこれでもかというほど流れ、他業者もブームにあやかろうとしている。

次ページメディアも頻繁にネタに取り上げる
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事