「部長が生成AIを神格化」→部下が呆れ果てて退職… 《AI依存》が加速する"3つの背景"とは

✎ 1〜 ✎ 247 ✎ 248 ✎ 249 ✎ 250
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
1.「正解」を提示してくれる安心感に頼りたくなる

現代社会は、正解を求められる場面が多く存在します。仕事では効率と成果が重視され、私生活でもSNSを通じて他者と比較されることが常になっています。

いったい何が正解なのか、悶々とする中で、AIは「論理的で迅速に、膨大な情報量の中から」迷いなく答えを返してくれる存在なのです。

これが「自分の判断より信頼できる」と感じやすくなる要因です。

心理学的には、これは認知負荷の軽減を求める自然な反応と言えます。もともと人は複雑な判断を避け、○○の論文でこうした見解があったからなど、外部の権威に頼る傾向があります。AIはその権威の役割を担い始めているのではないでしょうか。

生成AI利用率
企業における業務での生成AI利用率。アメリカ・ドイツ・中国と比べると、日本の利用率の低さが際立つ(写真:総務省ホームページより)

「失敗の責任から逃れたい」「早く答えを知りたい」

2.判断の責任を外部化できる

意思決定には常にリスクが伴うものです。「自分の判断が間違っていたらどうしよう」という不安は誰にでもあります。AIに判断を委ねれば、失敗したときの心理的負担を軽減できるのも一因です。

これは心理学でいう自己防衛的帰属に近いと思います。人は失敗の責任を他者や環境のせいにする傾向があり、AIはその便利な受け皿になっているとも言えます。

3.即時性と効率性がもたらす快感

私たちは、スマホを分身のように携帯するようになり、何でもかんでもリサーチするようになりました。買い物するにしても食事をするにしても、まず「検索」して情報を集め、詳細まで確認してから行動に起こすことがデフォルトになっています。

裏を返せば、確認しないといられないのです。そして、その情報量は膨大に膨れ上がり、調べることへの負担も増えてきました。そんな中、AIは数秒で答えを返すわけです。このスピードは脳にとって強い報酬となります。すぐに結論が出る=即時的な報酬となり、ゆえに依存しやすいのです。

次ページ誤った思考に邁進してしまう可能性も
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事