動き出した超短期決戦の衆院選、その冒頭で垣間見えた"味方"への配慮に揺れる自民党と中道改革連合「それぞれの苦悩」
高市早苗首相は衆議院選挙の公示日の1月27日、東京・秋葉原駅前で自民党総裁として第一声を上げた。
秋葉原は故・安倍晋三元首相が選挙の“ファイナル”を飾った定番の地だが、もともとは麻生太郎副総裁が2006年と07年の自民党総裁選に出馬したときに演説した場所。漫画好きの麻生氏が聴衆に向かって「オタクのみなさん」と呼びかけたのは語り草となっている。
そもそも自民党総裁の第一声の場所は11年の東日本大震災以来、被災地の復興を重視するというメッセージを込めるために福島ということになっていたが、石破茂総裁(当時)は昨年の参院選で、自民党の苦戦が伝えられた兵庫県で第一声を発している。
今回の衆院選の最初の演説場所として高市首相が秋葉原を選んだのは、かつての師であった亡き安倍元首相と、現在の後見人である麻生副総裁へのオマージュだったのかもしれないが、さらにもう1つの理由があった。それは日本維新の会だ。
「秋葉原演説」ににじむ高市首相の苦悩と配慮
1月27日午前10時。厳戒な警備の中、自民党の街宣車の上には、高市首相と並んで維新の吉村洋文代表と藤田文武共同代表が立っていた。まずは藤田氏が演説し、その後に吉村氏が続いた。「合同演説会」とされているが、彼ら2人が「露払い」に見えることは否めなかった。
「前回の衆院選で掲げた公約と今の高市自民党が掲げる政権公約はまったく内容が違う。それは日本維新の会との連立に変わり、私が総裁になって新しい役員とともに新しい政策を作り上げた」「与党の枠組みが変わったのだから、ご信任をいただきたい。日本を強くするための法律や予算を作るため、長い国会が始まる前にまずは信任をしていただきたい」
時に涙を拭いながら、高市首相は聴衆に訴えた。


















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