動き出した超短期決戦の衆院選、その冒頭で垣間見えた"味方"への配慮に揺れる自民党と中道改革連合「それぞれの苦悩」

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一方で、公明党がこれまで同ブロックで得てきた議席は3~4議席で、それを不満に思う立憲系は少なくない。伊佐氏は公明系の中でブロック最下位の5位だが、27日には立憲系の泉健太氏と大阪・なんば広場で合同演説会を開き、2000人の聴衆を集めて話題になっている。

伊佐氏に次ぐ近畿ブロック6位には、立憲系で中道改革連合・共同選挙対策委員長の馬淵澄夫氏がノミネートされた(奈良1区と重複立候補)。馬淵氏は03年の衆院選で初当選して以来、希望の党騒動の17年を除いて奈良1区を守ってきた。だが、国民民主党が昨年の参院選で14万票以上を獲得した杉本葵氏を奈良1区に擁立し、馬淵氏にとって大きな脅威となっている。

馬淵澄夫
立憲系の大物ながら、比例代表近畿ブロック6位となった馬淵澄夫氏(写真:時事)

杉本氏は元大和郡山市議で、本来なら高市首相の地元である奈良2区からの出馬になるが、国民民主党は奈良1区のほうが勝算ありと判断。実際に25年の参院選比例区では、同選挙区内で国民民主党は立憲民主党の約2倍の票を獲得している。

東京で足元を固める玉木・国民民主

国民民主党の第一声は“聖地”とする新橋駅前で発せられた。同党の玉木雄一郎代表は初日に東京都内7カ所で演説するなど、都内での票の獲得に力を入れる。

というのも、同党は24年の衆院選では東京ブロックで94万5460票を獲得して3議席を得たからだ。25年の参院選で都内の比例票はさらに増え、107万5916票に上っている。公示日前日に大阪7区で突然の出馬辞退騒動もあったが、ひとまず「100人以上の擁立」の目標は達成し、大きな影響はないようだ。

昨年の参院選で14議席を獲得した参政党も、党勢を拡大させようとしている。今回の衆院選では約190人を擁立。神谷宗幣代表は第一声で「日本を動かす一角に、しっかりと参政党を入れていこうじゃないか」と語るなど、高市政権への接近の可能性も見せている。

もっとも結党以来、党のイメージアップに貢献してきた北野裕子氏を比例重複から外し、神谷氏の“お気に入り”である豊田真由子氏を比例代表北関東ブロック1位にノミネートしたことなど、党内では神谷代表の“独裁”に対する不満もくすぶりつつある。

1月27日には、日本共産党やれいわ新選組、日本保守党やチームみらい、社民党や減税日本・ゆうこく連合も各地で第一声を上げた。大政党の躍進が期待できない中で、新興勢力がどのくらい議席を獲得できるかに注目が集まっている。はたして政界再編が起きるのか――。戦いの火ぶたは切って落とされた。

安積 明子 ジャーナリスト

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あづみ あきこ / Akiko Azumi

兵庫県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。1994年国会議員政策担当秘書資格試験合格。参院議員の政策担当秘書として勤務の後、各媒体でコラムを執筆し、テレビ・ラジオで政治についても解説。取材の対象は自公から共産党まで幅広く、フリーランスにも開放されている金曜日午後の官房長官会見には必ず参加する。2016年に『野党共闘(泣)。』、2017年12月には『"小池"にはまって、さあ大変!「希望の党」の凋落と突然の代表辞任』(以上ワニブックスPLUS新書)を上梓。

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