「両親は悪なのか?」 番組側が"演出"を認めるも炎上収まらず…『探偵!ナイトスクープ』のヤングケアラー騒動が見えなくしている「核心」

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今回もその意図はなく、演出についても「家族の承諾を得ていたことも含め、もう少し配慮できたところはあったとしても、見ていない人にまで批判される筋合いはない」というのが本音ではないでしょうか。

実際、公開されている文章には「深く反省」と書かれているだけで「お詫び」「謝罪」などのフレーズは見当たりません。

もし今回のような騒動が繰り返されたら、制作側も出演側もリスクを恐れて一般人が出演する番組はますます減っていくでしょう。さらにテレビ番組から一般人の出演が減ったら、批判の声はネット動画に映る一般人の言動におよび、ますます窮屈な世の中になっていくことが推察されます。

親も失敗と後悔を繰り返し学んでいく

そもそも家族や日常生活の形はさまざまで、当然ながら幸せや不幸せを感じる基準も人それぞれ。バラエティもドキュメンタリーもネット動画も、その一部のみをのぞき見して楽しんでいるだけに過ぎません。

また、どの親も完璧ではなく、いくつかの失敗や後悔を繰り返しながら生きていくものです。もし今回の両親に反省・改善すべきところがあったとしても、「これを機に学んでいけばいい」「必要なら自治体や民間団体に相談すればいい」というだけのことでしょう。

少なくとも1組の家族を見せしめのようにしたところで劇的な変化は得られないだけに、これ以上の個人攻撃は無用。社会全体で見ても今回の件は「誰かを叩くような騒動ではなく、これを機によくなっていくきっかけ」というだけのことに見えます。

私たちは今回の少年がどんな状況に置かれていたのかだけでなく、全国にいるであろうヤングケアラーたちにも、いま以上に目を向けていくべきではないでしょうか。

木村 隆志 コラムニスト、人間関係コンサルタント、テレビ解説者

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きむら たかし / Takashi Kimura

テレビ、ドラマ、タレントを専門テーマに、メディア出演やコラム執筆を重ねるほか、取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーとしても活動。さらに、独自のコミュニケーション理論をベースにした人間関係コンサルタントとして、1万人超の対人相談に乗っている。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』(TAC出版)など。

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