「売れない田舎の実家」知っておきたい意外な対策――専門家が教える「隣人」「民泊」「移住」活用法と、絶対に放置してはいけないワケ

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それでも親の死はいつかはやってきます。もはや自分もきょうだいもこの家を使うあてはありません。田舎であれば借りてくれる人もいそうにない。ならば売るかというのが合理的な考え方ですが、最初にバリアーとなるのが、近所の目線です。

親が亡くなってすぐに売ると、ご近所から、

「あの娘、親が死んだらさっさと家を売ろう、だなんて、親が草葉の陰で泣いているよ」

などと陰口をたたかれます。

親戚が近所にまだ住んでいるケースも多く、なかなか売却に踏み切れずにだらだらと持ち続けるのです。たまに親戚へのあいさつなどで帰省して墓参りをしたときの宿泊用に使う、などという人が多いのも、こうした理由からです。

しかし、いくら持ち続けたところで、実家は老朽化していくばかり。問題先送りの先に未来は存在しません。

しからば売ろう! と決断します。ところが、地元の不動産屋に相談に行っても、田舎の実家は多くの場合、買い手がいません。ただでさえ人口は減少し、若い子育て世代がいなくなっているのに、家を買おうなどという奇特な人はいないのです。

私の知人で、古家だから売れないのだろうと考え、800万円かけてリフォームをしたのに、まったく内見に来る客すらおらずに、しまいにきょうだいげんかになった人がいます。

持つべきものは「お隣さん」

では、どうするか。意外と成果が出る可能性があるのがお隣さんです。

隣地が売りに出れば、興味を持つ人は多くいます。庭が少し狭い、カースペースは2台分欲しい。離れがほしい。子ども夫婦を呼び寄せたい。土地がもう少しあれば、畑にしたいなど動機はさまざまです。

もちろん、親御さんがお隣さんと円満な人間関係を構築されていることも重要な要素となりますが、ひと声かけてみるのは悪い選択ではありません。

ただ、欲張ってはいけません。マーケットでの流動性がないのですから、むしろもらっていただくくらいのつもりでいるのが良いです。

以前新聞社の方で、私に茨城県内の実家が売れなくて困っているとの相談があったときに、お隣さんに声がけしてみたらとアドバイスしたところ、数週間後に電話があり、弾んだ声で、

「牧野さん、売れました実家。やっぱりお隣さんですよね!」

と言われました。よかった。

150坪ほどの土地でしたが価格は300万円。坪2万円ですが、このまま所有していれば結構な固定資産税の負担や家の維持費がかかっていたわけですから、渡りに船ということでしょう。

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