「決められない…」結婚式場探しに見る、現代人の"意思決定疲れ"。周りの目よりも「自分らしさが苦痛」になる令和の皮肉

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近年の結婚式場探しで、欠かせないキーワードが「自分らしさ」だ。「自分たちらしい結婚式を挙げたい」と考える人が年々増加している。

一方で、この「自分らしさ」という言葉が、判断を難しくする。「何を基準にすればいいのか」「どこまでが自分たちらしいのか」がわからなくなりやすい。

同担当者は、式場探しにおける難しさをこう表現する。

「いろいろな情報や価値観がある中で、基準とすべき“自分らしさ”を決めることが、1番難しくなっていると思います」

情報が少なかった時代には、「これが一般的」「こうする人が多い」といった暗黙の基準があり、選択肢も限られていた。しかし今は、SNSやクチコミを通じて、多様なスタイルが可視化されている。その結果、「正解は一つではない」と、より強く意識されるようになった。

さらに、情報は流れ込んでくるが、誰かの成功例が、そのまま自分たちに当てはまるとは限らない。自分らしさを重視すればするほど、他人の事例をそのままなぞることができなくなる。

式場探しにおける迷いは、自由で選択肢の豊富な時代において、必然なのかもしれない。

結婚式場探しにも「AIサービス」を活用する時代

このような背景から、近年注目されているのが、AIを活用したサポートだ。「Wedding Park」でも、25年9月から生成AIを活用したサービスの提供を始めている。AIに期待されている役割は大きく2つあるという。

1つは、情報収集の効率化。膨大なクチコミや会場情報を整理し、比較しやすい形で提示すること。

もう一つは、新しい視点の提案。たとえば、ガーデンウエディングを希望している人に対して、「自然光が入る」という観点から別の会場を提示するなど、当初の条件を少しずらした選択肢を示すこと。自分たちだけでは思いつかなかった視点に触れることで、考えが整理されるケースもあるという。

重要なのは、AIが「決断を代行する存在」ではないことだ。最終的に決めるのはあくまで当事者であり、AIは情報を整理し、視野を広げるためのサポート役として使われる。

こうした受け止め方が自然に広がっている背景には、AIがすでに特別な存在ではなくなっていることもある。

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