「決められない…」結婚式場探しに見る、現代人の"意思決定疲れ"。周りの目よりも「自分らしさが苦痛」になる令和の皮肉
式場探しにおいて近年目立つのが、「何を基準に選べばいいのかわからない」という声だという。立地や規模、予算といった条件は比較しやすい一方で、「どんな結婚式にしたいのか」「何を大切にしたいのか」といった軸を見つけることに、つまずく人が多い。
同調査でも、「結婚式場をどんな基準で選んだらいいかわからなかった」と回答した人は約半数にのぼった。候補が多すぎて比較ができず、立ち止まってしまうケースが少なくないという。
ユーザーの実感として、「最初は場所くらいしか探し方がわからなかった」「会場を見学してみれば違いはわかるが、自分たちだけの“軸”を見つけるのが難しい」といった声がある。
さらに結婚式は、日常のライフスタイルと切り離された非日常のイベントでもある。住まいや家電のように「これまでの生活の延長」で選ぶことが難しく、「一生に一度」という重さがさらに悩みを大きくさせる。
同担当者は、「立地や人数といった条件は比較しやすいが、何を重視するかという価値観の部分は、言語化が難しくなっている」と指摘する。選択肢が多様化し、「自分たちらしさ」が重視されるようになった一方で、その“らしさ”を自分たちの言葉で定義しなければならなくなったことが、迷いを深めている。
式場探しで起きている「基準迷子」は、選択の自由が広がった時代だからこそ起きているようだ。
「参列者の意見」を気にする人は、10%まで減
かつて、結婚式場選びにおいて大きな判断材料だったのが、親や親戚、職場関係者の目だった。どの地域で挙げるか、どれくらいの人数を呼ぶか、どの程度の格式が求められるか。「周囲からの期待」は、選択を縛る一方で、判断基準として機能していた側面もある。
しかし近年、その状況が大きく変わっている。ウエディングパークの調査(※2)によると、2015年には「ゲストによる結婚式参列に関する口コミを参考にする」と答えた人が26.3%だったのに対し、25年には10.4%まで減少した。
※2 2025年度調査対象:2024年7月26日~2025年7月25日にウエディングパークが運営するメディアに会員登録をした方421人のうち日本国内で挙式・披露宴、またはそのどちらかを2024年1月~2026年12月に実施(または実施予定)の20歳~44歳女性301人。2015年度調査対象:2014/8/11~2015/7/21に会員登録した方736人のうち日本国内で挙式・披露宴、またはそのどちらかを2014年1月~2016年12月に実施(または実施予定)の20歳~44歳女性582人。いずれもインターネット調査
一見すると、自由度が高まり、選びやすくなったように思える。しかし実際には、むしろ迷いが深まっている。外からの制約が減った分、「では、どうしたいのか」を、自分たちで考えなければならなくなってしまった。
「一定の型やパッケージがあった時代から、何がいいのか考えなければいけない時代へと移行している」(同担当者)。選択肢が多様化し、正解が一つではなくなったことで、判断の責任が、当事者に委ねられるようになっているようだ。


















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