嗅覚の低下は"アルツハイマーの兆候"というデータも… 認知症予防に効く「においを嗅ぐ力」の鍛え方

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鼻が悪いと認知症を起こしやすいってこと? と、驚いたかもしれませんね。嗅覚を正常に保つことは、今を豊かに生きるためだけでなく、未来の認知機能を健全に機能させるためにも必要なことなのです。

香りを「意識的に嗅ぐ」というトレーニング

そこで重要になるのが、香りを意識して嗅ぐ習慣をつけることです。

『香りをかぐという最強の健康法』(アスコム)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

ソムリエは、そのワインの産地がどこで、どのような香りの特徴があるのかを常に考え、嗅覚で感じています。また、料理人は食材のにおいに敏感で、どのスパイスをどの程度入れるかで変化する香りに気を配っています。

想像してみてください。目を閉じた状態で、バラとわからずにバラの香りを嗅いだときと、バラの写真を見ながら「これはバラの香りです」と知らされた状態で香りを嗅ぐのでは、感じ方が違うような気がしませんか?

カレーが食べたいなと思ってカレー屋の前を通りすぎるときと、何も意識せずに通りすぎたとき、どっちがカレーの香りを強く感じられるか。当然前者です。同じような香りがダクトから流れ出ていてもです。

そのものの存在を意識することで、より嗅覚が敏感になり、そしてそれが嗅覚のトレーニングになるのです。実際に、1日2回、数種類の香りを意識的に嗅ぐというメソッドを嗅覚トレーニングとして推奨している医療機関もあるほどです。

そこで、生活に香りを取り入れる際にも、ぜひ「何の香りか」ということを意識するクセをつけてみてください。それによって嗅覚が鍛えられ、香りから受ける恩恵も、さらに強力なものになるはずです。

ちなみに、ローズマリーに含まれる香気成分は、交感神経に働きかけ、記憶力を助ける作用があると言われています。うまく活用すれば、認知機能を活性化させる香りといえるかもしれません。

財満 信宏 近畿大学教授、博士(農学)

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ざいま のぶひろ / Nobuhiro Zaima

1978年、広島県生まれ。京都大学大学院農学研究科博士後期課程修了。 三菱化学生命科学研究所、浜松医科大学分子イメージング先端研究センター、英インペリアルカレッジロンドン客員研究員(兼務)などを経て現職。血管疾患発症機構の解明と予防・治療法の確立を目指した研究を行っているほか、食品と人間、香りと人間の関係を明らかにする研究を行っている。 クローブや黒胡椒などに含まれる香り成分「β‐カリオフィレン(BCP)」の吸入によって血管保護効果が発揮することを発見。2022年、研究成果が薬物療法に関する専門国際誌❝Biomedicine&Pharmacotherapy❞に掲載され、注目される。

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